徳島のお寺の住職に異国の人がついていて、それが「お遍路ステッカー」問題の
火付けに一役買ったのは間違いないのだが、それに対するメディアの擁護には、
伝統文化に対する冒涜よりは「人権は重く、踏みにじってはならない」論調で、
いささか国民の声を代弁しているものでもなく、単に「擁護する」のに、変幻自在の
姑息さをあらわしているようで、ここらでも日本のメディアの汚鮮度が滲んでいる。
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13年前のことになる。取材で訪れた韓国で若手劇団員と交流する機会が
あった。韓国の若者20人と日本人1人。片言ながら日韓英、三つの言葉
を駆使して意気投合した。座長は翌年、沖縄に訪ねてきてくれ、那覇のま
ちを案内した
▼忘れられないのは、勇気を出して「カムサハムニダ」(ありがとう)と発し
たら、若者が喜んでくれたこと。にわか仕込みの韓国語ではあったが、
おかげで場が和み、1週間の旅程を笑顔で過ごせた
▼そうした経験があったから、最近のニュースを悲しく思う。サッカーJ1、
浦和のスタンドに「日本人以外お断り」と受け止められる横断幕が掲げ
られたことや、四国路 の休憩所に外国排除の貼り紙があったことだ
▼相手を知らない、理解する気がないからこその行為だ。互いに顔を合わ
せ話し合える間柄であれば、こんな貼り紙や横断幕はなかっただろうし、
そもそも感情的な対立も起こらなかったはずだ
▼小説や漫画、アニメ、日本発の文化は世界に広がり、受け入れられ
ている。一部の人による日本人と「それ以外の人」を分ける行為は、開放
されている友好の扉を自ら閉ざすだけでしかない
▼直接顔を合わせられなくても未来へ向け、友好関係を創造するには、
ほんの少しの想像力があればいい。相手が何を思い、何に関心がある
のか。「思いやる心」こそ日本人の美徳だったはずだ。
(琉球新報・金口木舌)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-223385-storytopic-12.html
首都圏などで目立っていた嫌な空気が、この四国にも伝わってきたのか。
四国遍路の巡礼者が利用する各地の休憩所で、「『大切な遍路道』を朝
鮮人の手から守りましょう」と外国人排除を訴える紙が複数、貼られてい
たのが見つかった。
あからさまに人種・民族差別をあおる、陰湿で悪質極まる行為であり、到
底許されるものではない。強く抗議するとともに、差別と偏見に満ちた空
気を封じ込めなければならない。
貼り紙は「最近、礼儀しらずな朝鮮人達が、気持ち悪いシールを、四国中
に貼り回っています」「見つけ次第、はがしましょう」などとあった。徳島県
が調査に乗り出し、県警が軽犯罪法違反容疑で捜査しているのも、事態
を重く受け止めたからだろう。
文言から、外国人が道に迷わないようステッカーを貼っているソウル市の
崔象喜さんの活動を中傷しているとみられる。内容は近年、都市部など
で問題になっているヘイトスピーチ(憎悪表現)そのものだ。
空海が中国から真言密教を持ち帰った歴史や、四国八十八カ所霊場の
「お接待」の文化にも反する稚拙な文章だが、これを一部の跳ね上がり者
の行為として見過ごすことはできない。
(中略)
先月にはサッカーJ1の浦和の試合をめぐり、サポーターが「日本人以外
お断り」と読める横断幕を掲げ、Jリーグから無観客試合のペナルティー
を受けた。差別的行為の放置は、差別を容認したと受け止められる。
遍路道の貼り紙は、特定の民族や四国霊場を大切に守っている人々を傷
つけただけではない。「日本は人種差別をする国だ」という見方を広げ、こ
の国への信頼も汚(けが)しかねない。重大な危機の入り口だ。
外国人訪日客の大幅増を掲げる政府の政策とも矛盾する。安倍首相は昨
年の国会でヘイトスピーチについて「極めて残念だ」と述べたが、より強い
メッセージを打ち出すべきではないか。
排外的で偏狭なナショナリズムは国民の「無関心」という温床の中で肥え
太る。私たち一人一人が心して封じ込める努力を続けたい。
(高知新聞)
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=318517&nwIW=1&nwVt=knd
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橋渡しに「強要」はないだろう。
郷に入れば郷に従えの日本的情緒をもっとも重んじるべき問題を「友好という名の
配慮」では、これまでを譲成してきた先人達の思いはどうするのだろうか・・・。
この問題も報道的に深堀しないでは、以下のような異文化強要をされてしまえば、単に
人権云々でなく、文化強奪・他文化押し付けと誰の目にも映るものである。
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遍路道:韓国出身住職に“苦情” 差別貼り紙に同調の電話
毎日新聞 2014年04月12日 18時32分
韓国出身の伝統舞踊家で十三番札所・大日寺(徳島市一宮町)の住職を務める金昴先
(キム・ミョウソン)さん(56)の元に、札所などに貼られたハングル文字のステッカーに対
する“苦情電話”が相次いでいる。四国各地の遍路道で見つかった「朝鮮人排斥」を主張
する貼り紙に同調する内容だという。
金さんによると、電話は8日ごろから掛かり、11日には少なくとも男女2人から何回も電話
があった。中年とみられる女性は県内在住と名乗ったうえで、(四国各地の札所で)ハン
グル文字を見るたびに気分が悪い。なぜ勝手なことをするのか」などと主張。別の男性は
「お遍路は日本の文化。いろんなところにシールを貼って回るのはおかしい」と話したという。
この男性は電柱やカーブミラーなどに無断でステッカーを貼る行為は違法で景観を損ねる
とも指摘。金さんが支援し、外国人初の「公認先達(せんだつ)」に認定された
崔象喜(チェ・サンヒ)さん(38)=ソウル市=の活動を指しているとみられる。
http://mainichi.jp/select/news/20140413k0000m040019000c.html
精進料理 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E9%80%B2%E6%96%99%E7%90%86
精進料理(しょうじんりょうり)とは、仏教では僧は戒律五戒で殺生が禁じられており、大
乗仏教で肉食も禁止されたため、僧への布施として野菜や豆類、穀類を工夫して調理し
た料理である
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記事と写真を見比べれば、長年培った「踊りの文化」に異文化を混ぜ合わせる愚を冒して
いるのは、文化破壊のテロ行為に映るのだが、そこらへんは日本に対しての「尊重」が
あれば、同じように同化して楽しむのが、それこそ「友好」というもので、まして精進料理に
対する研鑽があれば、写真のようなまがい物を出すはずもない。
これらの「文化程度のない民族の人」には、自分達の押し付けでしか「友好を結べない」
のであれば、あえて友好などしても、なんら得るものは皆無である。
で、得るものは皆無のフレーズに従えば、この変な活動をする人々と釣り合う映画として
ラリー・ブキャナン監督のものは、完璧に一致する「得るもの無しの時間の浪費」・・・。
時としてそれも「癒し」効果をもたらすが、それよりは時間の無駄使いの自虐が沸き起こる
変な気持ちにさせられる。
邦題が「恐怖の洞窟」には、こけおどしの商売上手だが、見た人は販売者に対して軽蔑を
持ってしまうとなれば、上の騒動と同じで、結果的に嫌悪感増幅。
言い換えれば嫌われたくて行動している残念過ぎる人々・・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=8j0vHQRQfdU
「恐怖の洞窟」 六十九年未公開作
延々と続くナレーションのついで田舎町で迷い込んだ家に招かれた夫婦が餌として犠牲
にさせられてしまう。
えさとは地底人の食料で、地底人を地下室で育てる田舎の夫婦の物語。
と、書くとさぞかし地底人は魅力的な、それでいて人間を惑わすほどの擁護しなければの
ペット的無力さを併せ持つと想像するのだが、これがなかなか姿を現さない。
そして現れたと思ったら・・・。
余りの造形にひっくり返る。
流石にラリー・ブキャナンである。
こんなのがどうなろうと、どうでも良くなる。しかしそこは育てる妻の回想を長々と差し入
れて、それがまた全くの無駄な尺として、物語を完璧に間延びさせてしまう。
恐怖の二文字も虚しく、腹を抱えてそして腹を立てて見終わる恒例の映画の顛末・・・。
この邦題で検索すれば、日本の秘境「群馬の恐怖の洞窟」がヒットした。
この手作り感のあふれる入口をくぐれば、映画にない恐怖の感触を味わえるか・・・。
果実のプラムの農場の隣にあるのも、なんとも・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=y3Cl7TndisA
「ブーゲンズ」 八十一年未公開作
家の地下室が洞窟に繋がっている点が似ているホラー映画だが、廃止された炭鉱は
銀の採掘が出来なくなってではなく、そこに住み着く怪物のせいであったの、寂れた町
の由来を調査する人々が遭遇する怪物との死闘・・・。
町自体が便利なように洞窟で繋がった構造だからこそ、怪物はいとも容易く餌にありつ
けて生き延びた・・・。ってのが凄い、何よりそこから出られないとなれば、ウィルスと同
じくえさがなければ活動停止、旺盛な食欲となれば、仮死状態を続けられるはずもなく
何より怪物の出し渋りぶりが、いかに惨殺された人間やそこで展開される痴話話とか
少々ウンザリさせられたところでの登場で、その解決法が炭鉱爆破って、その昔の
「ちょっとだけよ」では通用しないからこそ、八十年代のビデオ全盛時でも販売もレンタ
ルもされない訳なんだろうと納得して、メデタシ・メデタシ・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=llh-jqWjhG4
「悪魔の赤ちゃん」 〇八年公開作
七十四年のリメイク版だと思うが、赤ちゃんがなんともな造形に感想もなし。
原題が同じだから付け足してみた。
- 日曜遍路 四国八十八ヶ所霊場全ガイド/エス・ピー・シー
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といったところで、またのお越しを・・・。