軽犯罪ではあるが、女性にとってもそして男性にとっても「痴漢」は、それが立件された
時には、社会的抹消も伴う重大な「過ち」を含んでいて、軽々しい気持ちの落とし穴とし
てまた女性の勘違いやら悪意の立件の「冤罪」もありと、軽いものがかたや心の傷、か
たや社会的抹消のと、関わると最悪の結果も待っている軽犯罪ではある。
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兵庫県警の女性巡査に痴漢したとして、県迷惑防止条例違反の罪に問われた
神戸市の競艇選手、森下祐丞選手(26)を無罪とした神戸地裁判決が確定した。
判決は、被害を訴えた女性巡査の証言について「信用性に疑問がある」と指摘。
弁護人は「捜査当局が犯罪者をつくったと言われても仕方がない」と批判した。
結婚披露宴を1週間後に控えた競艇選手に何があったのか。
森下選手は「早くレースに復帰したい」と話している。
今年5月6日午前0時過ぎ、神戸市須磨区の住宅地で、県警須磨署の男女の警察
官3人がチームを組み、連続発生中のわいせつ事件を捜査していた。
約40分後、山陽電鉄月見山駅から南東約100メートルの歩道。
徒歩の女性巡査は、前方から歩いてくる男性の姿を確認した。
間もなく2人はすれ違いざまに“接触”した。
少し間を置いて女性巡査は「きゃあ」と悲鳴を上げると、男性は走り出した。
追いかけた女性巡査らは約100メートル離れたマンション
駐車場で男性を県迷惑防止条例違反容疑で現行犯逮捕した-。
この男性が森下選手だ。逮捕時から一貫して容疑を否認し、
「不意にぶつかっただけだ」と無罪を訴え続けたが、
取り調べでは「自分の言い分は『不自然だ』と聞いてもらえず、精神的に辛かった」
(森下選手)という。 結局、神戸地検は森下選手を同罪で起訴した。
森下選手は昨年10月に結婚し、逮捕の1週間後に神戸市内で披露宴を控えていた。
当時、森下選手は帰宅途中だった。懇親会で飲酒して電車で寝過ごし、
披露宴で公開するDVD映像を妻と自宅で作製するため家路を急ぎ、タクシーを探し
ていたという。
ところが突然の逮捕で披露宴はキャンセルに。幸せの絶頂から奈落の底に突き落と
された。
警察官が被害を訴えた事件。公判で、検察側は女性巡査の証言を有罪立証の支え
にしたが、その信用性が犯罪証明のポイントになった。
判決などによると、女性巡査は犯行があったとされる当時の状況について次のよう
に証言した。
《男性の姿は見えたが、捜査の事前情報で注意していたわいせつ犯の風貌とは違
い、無警戒で歩いた。
手前約5メートルで目が合うと同時に男性が突然、右手を肩まで挙げ、手のひらを
開いたまま自分に向かって走ってきた。恐怖で体がすくみ、その場で立ち止まった。
直後に男性の右手が自分の右胸を覆うような感触を覚えた。触られた場面は映像
として記憶に残っていない》これに対し、神戸地裁の片田真志裁判官は判決理由で
「訓練で護身術を身につけ、捜査中に何の反応もできなかったのは不自然」と指摘。
身の危険が生じた際の警察官の行動と比べて、女性巡査の対応を疑問視した。
「警察官として(逮捕後に)引き返せない状況になり、一部事実を曲げて証言してい
ると疑うことも可能だ」と言及した。
一方、森下選手は「女性巡査にぶつかる瞬間まで人が前にいることに気付かなか
った」と主張し、「自分の右肩から右ひじにかけての部分が相手の右肩付近にぶつ
かったと思う」としている。
この主張に対しては片田裁判官は「当時は深夜で、現場付近はさほど明るくなかっ
たとうかがわれ、
女性巡査の服装は全身黒に近く、発見が容易でなかった可能性がある」としたうえ
で、「不意にぶつかった点は逮捕直後から一貫しており、不自然なところはない。
むしろ一定の真実味がある」と述べた。
結論は「不意にぶつかっただけの可能性が十分にあり、犯罪の証明があったとは到
底いえない」。
神戸地裁は今年11月15日に無罪判決を言い渡し、同30日には無罪が確定した。
実は、検察側の立証の支えは、女性巡査の証言だけではなかった。
検察側は当初、森下選手と女性巡査の接触を目撃したとする同僚の男性警察官の
証言も重視していた。
男性警官は証人尋問で、「(森下選手の)手の甲が見え、女性巡査の右胸のところ
に接触したのを見た」と証言した。
対して、弁護側は「男性警官と女性巡査は約70メートル離れており、
当時は夜中で正確に見えないはずだ」と反論した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111210-00000512-san-soci
電車内で痴漢をしたとして逮捕され、不起訴となった東京都国立市の元会社員、
沖田光男さん(69)が「携帯電話の通話を注意した腹いせにでっち上げられた」として、
被害を訴えた女性に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(大谷剛彦裁判長)
は、沖田さん側の上告を棄却する決定をした。
沖田さんの痴漢行為と女性の虚偽申告双方を否定し、請求を棄却した差し戻し控訴
審判決が確定した。決定は1月31日付。
沖田さんは平成11年9月、JR中央線の電車内で当時20歳だった女性に下半身を押
し付けたとして都迷惑防止条例違反の現行犯で逮捕されたが、嫌疑不十分で不起訴
となった。
1、2審判決では痴漢行為を認定したが、最高裁は20年、審理不十分として2審判決
を破棄、審理を東京高裁に差し戻した。
差し戻し控訴審判決は「痴漢行為があったと認めることは困難」とする一方で「原告側
は、女性が故意に虚偽の被害申告をしたとの立証を尽くしていない」と沖田さんの主張
を退け、賠償を認めなかった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120202/trl12020212070002-n1.htm
経済誌『週刊東洋経済』の編集長が、痴漢容疑で逮捕されたのは2月17日金曜日の
夜11時過ぎのことだった。
JR京浜東北線に乗った三上直行編集長(46歳)が、品川駅と大森駅の間で20代と30
代の女性のお尻を触ったというのだ。
金曜夜の京浜東北線の下りといえば、車内はギュウギュウ詰めである。
報道によると、同じ車両に居合わせた乗客が三上編集長を取り押さえ、大森駅で警察
に引き渡したとある。
ここだけ切り取れば、社会的地位のある人物の痴漢事件である。ところが、少し気に
なることがある。
それは逮捕される4日前の月曜日に発売された2月18日号の『週刊東洋経済』の特
集記事だ。
「東京電力 偽りの延命」――、40ページを使った大特集では、「なし崩しの東電救
済」「抵抗する東電」 「原発コスト8.9円の『ウソ』」など、東京電力に対しての痛烈な
批判記事を展開している。
このタイミングのよさ。『週刊東洋経済』へ幾度となく寄稿している、ある経済評論家
がこう話す。
「東洋経済と関わっている仲間内で、三上さんは刺された(ハメられたという意味)ん
じゃないかと噂されています」痴漢をでっち上げて、ある人物、もしくは所属している
組織の社会的信用を失墜させる。そんなことが現実にあるのか?
関西方面で活動している、ある探偵会社の社長が“痴漢をつくる”方法についてこう
明かす。
「痴漢のでっち上げを半ば専門にやっている業者はいます。メンバーには女性がい
て、登録制になっていて比較的若い女性が多い。
被害者役の女性はターゲットとほどよい距離を保ちつつ、電車が来たら同じ車両
に乗ります。実際には触っていなくてもいいんです。
被害者役の仲間の男性が近くにいて騒ぎ立て、ターゲットを取り押さえるんです。
それを見た同じ車両の周囲の人は、ターゲットが痴漢をしたと思い込んでしまい
ます」 やってなくてもダメなのか……。
「痴漢でっち上げの目的は、ターゲットがやったかどうかは関係なく“逮捕”なんで
す。それでアウトです。 会社ではもうやっていけません。今回の編集長のように
『酒を飲んでいて覚えていない』と容疑を否認しても、 『酒を飲んで痴漢したかど
うか覚えていない人の言うことなど信じられない』と言われてしまいますからね」
三上編集長を知る、あるジャーナリストがこう話す。
「三上さんはまじめな人ですよ。痴漢なんてするような人ではないと思います。
ただ、三上さんの人となりは別として、 今回の東洋経済の特集が東電を刺激し
て、東電が後ろから手を回すかというと、それはリスクが大きすぎるように思います。
確かに、今は東電にとって微妙な時期です。国有化の交渉をやっている最中で
すからね。
それに東電は、飲んで食って金を使って相手を取り込むということはやりますけど、
強引に誰かを陥(おとしい)れることはないのでは」今回の痴漢事件の真相はわか
らない。しかし、雑誌や新聞などで企業や組織、政府に対して批判記事やスクー
プを飛ばすときには、身辺に対して細心の注意が必要なのかもしれない。本誌で
も連載を持つ自由報道協会代表の元ジャーナリスト、上杉隆氏も、以前から自分
の身を守るために注意を払っているという。上杉氏の本誌連載担当がこう話す。
「上杉さんは、約2年前の検察報道のときに東京地検から呼び出しを食らった前
後から、 法務省の人に直接、『ひっかけられるなよ』とアドバイスを受けたようです。
その内容は『駅のホームでは女性と男性ふたりの3人いれば、ハメるのに十分だ』と。
電車内である必要すらなく、駅の構内で女の人が『キャー!』と叫んで、残りの男が
上杉さんの腕をつかんで、もうひとりが『あいつです』と言えば出来上がりだと。その
忠告を受けて以来、上杉さんは電車に乗るのをやめています。
当初はタクシーで移動して、その後は車を買いましたからね。移動はすべて車。
お酒もその日から、都内近郊ではいっさい飲んでないですね。
いつもノンアルコールビールですし。あと、新幹線のホームでは柱を背後にして、
両手に荷物を持つようにしているそうです」わが週プレのイセムラ編集長、これから
は両手に花じゃなく荷物ですよ。
http://wpb.shueisha.co.jp/2012/02/27/9944/
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痴漢行為の愚劣さと、虚言の「痴漢」での冤罪と、関わった人はとても不幸で気の毒
としか言いようのない「犯罪行為」だが、世の中の雰囲気が「冤罪」をより生み出す風
潮を一時期強くしたのが「男女参画」の平等主義の誤った認識の、女尊男卑から「冤
罪」をより増やした側面も否定しようがない。
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