人命救助と「決断」する矜持の大切さ「エアーリフト」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

未曾有の大惨事を前に、政権担当能力の欠けた政権与党は、悲しいかな「パフォーマ

ンス」のみに終始して、結果的に政府を無視した行動が、被災した人々を救う結果に

なっている・・・。

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米国防総省によると、米軍は16日までに、水約58・5トンと食料約1・9トンをヘリコプ

ターなどで被災地に配布した。
16日は、宮城県沖に展開している原子力空母「ロナルド・レーガン」などの艦載ヘリ部

隊が、被災地と母艦の間で計15往復の物資搬送任務をこなし、非常食のほか、牛乳

や果物、医療機器、衣服などを届けた。
また、在日米軍によると、福島第一原発の事故対応作業を支援するため、米軍の高

圧送水ポンプ4基が16日、佐世保基地(長崎)から横須賀基地(神奈川)を経由して、

横田基地(東京)に到着した。17日中にも現地へ輸送し、日本側に引き渡す予定と

いう。周辺海域では海兵隊員が放射線量の測定を行っている。
17日には、沖縄県の普天間飛行場に所属するヘリコプター部隊を含む第31海兵

遠征部隊2200人が乗った強襲揚陸艦「エセックス」など3隻も酒田沖に到着する。

これにより、米軍ヘリコプターは70機体制に強化される。
同部隊は主に、仙台空港や航空自衛隊松島基地のがれき除去などの復旧作業を

支援するほか、被災地への救援物資輸送、捜索救難、医療支援などに従事する。
北海道方面にも米海軍第7艦隊の揚陸艦「トーテュガ」が到着し、苫小牧港と青森

・大湊間で陸上自衛隊の装備や人員輸送に協力している。17日は、北海道内に駐

屯する陸自隊員273人と車両93台を本州側に運ぶ予定という。
一方、米国防総省のラパン副報道官は16日、東日本巨大地震の救援活動に当た

っている米軍の将兵に対し、「米兵の安全確保」のため、福島第一原発の半径50

マイル(約80・5キロ)圏内への立ち入りを禁止したと発表した。
カーニー大統領報道官は、「悪化し、流動化する事態に対応するため、日本側から

提供された情報に基づき独自に判断した」と語った。(後略)

読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110317-OYT1T00366.htm

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作戦行動に移る時、果敢な決断と迅速な行動がもっとも重要であり、事後承諾でも

なんでも「そこにある危機」に対処出来るあるいは、決断力が一分一秒を争う事態に

は、もつとも有効な手立て・・・、普段の勇ましい言動と裏腹になす術を見失った政権

が災害時にもっとも国民を不幸にする。

上の記事にある行動力は、がんじがらめに縛られた自衛隊の哀しさも物語っている。

上の記事で思い出されるのが、大戦後のソ連によるベルリン封鎖と「ベルリン大空輸」

である。

その時の困難な状況を再現したのが、映画「エアリフト」である。


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http://www.youtube.com/watch?v=bNQOH4-4mjs

「エアリフト」 〇五年製作


ドイツのテレビ局が製作したらしい、歴史史実の再現は「その時の作戦行動」がいかに

無謀で困難なオペレーションだったかを丁寧に描いて見せていた。

そして今の政権のリーダーに、大声で叫びたい言葉を、この時のアメリカのリーダーが

作戦遂行時に「訓示している」

それが以下の文である。


『この事業で、常に心がけなくてはいけない2つのこと、ひとつは「いかに効率的方法で

進めるか」そして「さらに、効率的な方法はないか」だ!』


人命が掛かっている分だけ慎重にだが、その上いかに「効率よく」は至上命題・・・。

それを果敢にそして素早く「決断」する勇気も、リーダーに、まして失敗した場合は

全責任を負う・・・。

主人公を演じた役者はなかなかに、この「難しい大役」を無難にこなしていて、決断力

は「寡黙でも芯のある人物」が大それた「決断」が出来るを物語っているようである。

またアメリカの陽気さと「経験の豊富」さも、その上にある「信念」が上層部も納得させ

全責任を負って「果敢に無理な作戦」を結実させる原動力と・・・。

まぁ映画自体は、そこにラブロマンスを交えて、指揮官の苦悩と「正義」に対する忠実さ

を描いているから、淡々とした展開の中に「渋み」を挟みこんでいる。

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相手役のドイツ女が、この画像の人で結果的に「不倫」の役割と「苦悩」も・・・。

一見すると「主人公」はこちらかと思える悲劇のヒロインぶりなのだが、如何せん

大柄なドイツ女は、悲劇とが今一ピンと来ない残念さはあった。

映画の出来は可もなく不可もなく、テレビ・ドラマらしい無難さはあった。

ソ連のスターリンも、極端なサディストとは描かず、アメリカ首脳もまたしかりと・・・。

ちっとばかり「配慮」が行き届くと、平坦な物語になって「困難な空輸」事態が、スムーズ

に行き過ぎたきらいはないでもない・・・。


この映画から得た教訓は、やはり副指揮官の「作戦行動」時の訓示に現れている。


『この事業で、常に心がけなくてはいけない2つのこと、ひとつは「いかに効率的方法で

進めるか」そして「さらに、効率的な方法はないか」だ!』


この言葉、現政権の大惨事に対応する「心構え」として、うってつけの言葉である。

許可を得ないとかなどと、また下からの提案だからとかでなく、実際は「どんどん良いと思う

ものはやってしまえ、責任は俺が持つ」という、たった一言が、上の「効率」に繋がり、現場の

モチベーションはあがっただろう・・・。



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