何もかも包み込む霧は神の啓示かはたまた「ミスト」「フォッグ」 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

明日への希望が見えないとか、漠然とした不安など心情の表現として「先が見えな
い」とか使うが、その先が見えないとは、風景とか人物認知においての「視覚」の
感覚であり、健常者なら当然見えない不安が最大のものとなって来る。
そんな感覚を、記事を読むことで覚えるのは、やはり日本にリード出来る人物がい
ない、あるいは不安を煽る政党とかマスコミのなせる業なのかも・・・。

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★米紙「日本に決定力あるリーダーがいない」

・2日付のアメリカの新聞「ワシントン・ポスト」は、民主党代表選挙について、
日本にはいまだに決定力のあるリーダーがいないことを示している」と論評する
記事を掲載した。
ワシントン・ポストは、菅首相と小沢前幹事長の一騎打ちとなった民主党代表選
挙について、「過去4年で5人の首相が誕生したが、誰も財政赤字などの問題を
解決できなかった」「日本にはいまだに決定力のあるリーダーがいないことを示
している」などと指摘した。
また、小沢前幹事長の外交政策が「アメリカから距離を置こうとした鳩山前首相
に似ている」と警戒感を示した。
さらに、「小沢前幹事長は、文句なく日本で一番人気のない政治家」「彼がする
ことで国の利益になるものは一つもない」と小沢前幹事長を酷評するアメリカ人
専門家の意見を掲載した。

 http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20100903-00000017-nnn-int

沖縄の米海兵隊「いらいない」と小沢氏 民主党代表選

・民主党の小沢一郎前幹事長は3日午前、テレビ朝日の番組に出演し、沖縄県に
駐留する米海兵隊について「実戦部隊はいらない」と述べ、全面撤退すべきだと
の考えを示した。
理由として「米国の戦略も軍事技術の発達などで前線に大兵力を置く必要がない
という判断だ。だから欧州からもみんな引き上げている」と語った。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設問題では、鳩山由紀夫
前首相が鹿児島県・徳之島などへの県外移設を模索したことに関し、「鳩山氏に
その経過や話し合いの 内容を十分聞いた上でやろうと思う」と述べ、県外移設
を検討する考えを示唆した。
一方で、名護市辺野古(へのこ)への移設を明記した5月の日米共同声明につい
ても「尊重しなければならない」と強調した。
「小沢首相」の場合、こうした矛盾した発言で再び事態が迷走することも予想さ
れる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100903-00000532-san-pol

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今真っ盛りの民主党の党首選の話題が、なぜか上空に暗雲を漂わせ、あるいは
もっと酷く「霧の中」に叩き込まれて、周りが完全に視界不良・・・。
と、日本の経済も安寧も、また「霧の中」へ突き進んでいくのか。
ってなことを考えた時、そういえば「霧」もホラーでは、大変に怖さのアイテム
として定着しているものだと思う。
そこでそんな映画を取り上げてみた。


流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=ImOP6TS2SyI
「ミスト」 〇七年公開作

霧に覆われていくアメリカの田舎町での惨劇は、いつしか人の生死と宗教観と
そして行動スタイルを問いかけて、霧の中に現れる未明の「怪物」との戦い
にも、そして究極の解決法の後の、残酷な仕打ちが観客を暗い気持ちのまま
にさせるという、原作と異なるラストには、霧に対するさまざまな意見が別れ、
人間の五感の中で、視覚の占める割合の重要度が際立って要るを物語る。
もっとも映画自体が、見せるを目的にしていれば、視覚の奪われた人には、
単なる語りのドラマだし、ホラー映画なぞ、そのもっともたるものである。
そしてここでの恐怖の主題は、見えないものへの恐怖、それが霧という自然
現象であり、一寸先は闇となれば、大概の人は歩くのにも勇気を要する。
そこに人間の選択を突きつければ、人間性の醜悪と断罪、そしてなによりな
一神教の「神」のおぞましさねそれはひいては人間のそれなのだが、そこを
救ってみせる人間の武力が、日本の観客には???だが、怖さの対象として
の題材に「霧」を持ってくると、そこからの広がりはいくらでもあるようで、
同じ「霧」の題材に「怨霊」を重ねれば、静かな恐怖となって来るものもある。
それが「八十年代」の「フォッグ」となって来る。


流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=o4BOsTlqUrU&feature=related
「ザ・フォッグ」 八十年公開作

港町百年祭りに突然海から霧が広がり、それが停電を誘発したり祭り自体が中止の
憂き目と共に怪奇現象が勃発、そこに伝説の怨霊が絡んで、静かに立ち込める「霧」
に包まれた町は、怨霊との対峙へと向かい、次々犠牲者が現れ始める。
その怨霊の回想が挿入されて、伝説は真実の物語として怨霊の復讐劇へと・・・。
とまぁ、霧が立ち込める雰囲気は、霧に意思がありそれがじんわりと恐怖を醸し出し
怨霊の口惜しさを倍加させてくれる。
もっとも物語自体は、それなりに頷けるものだが、しかしてどうしてのこの時期に、
自分達を惨殺した子孫への復讐なのかとか、今一設定に無理がありそう、それが犠牲
者の妻のとかになってくると、懐中時計のアイテムもこじつけ見たいで・・・。



流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=6m31wSrpHTc&feature=related
「ザ・フォッグ」 〇五年公開作

上のもののリメイクものだが、港町から美しい島へと舞台を変えて・・・。
幻想的な映像はいいのだが、見た目は良くてもそれだけでは前作を超えるのは
ちと難しいものだ。

二つの「霧」を題材にしたスリラー映画だったが、視覚の刺激がショッキングなもの
ものとそうでないものとでは、怖さにおいても相当に変化して、直接的な刺激映像と
このような「霧」に意味を持たさせたものでは、静かな分だけ印象は「霧」のそれが
なんにでも応用できて、恐怖を感じやすい。
何しろ視力のある人にとって、視覚のそれが一番強烈だから・・・。
まして「霧に覆われた周囲」を想像しやすい出来事には、出口が見つからない鬱陶し
さも加わってくる・・・。

霧といえば、歌でも邦題が内容を把握していて印象的なものがあった。


「霧の中の二人」 マッシュマカーン

「時は過ぎても」とでも訳せる原題を、邦題は内容でつけていて、霧をそれなりの
障害の仲たがいとみせると、なかなかな命名となってきそう。
このバンド、ライブで見ているが、演奏も確かなのだが・・・。
この曲以外、ぱっとしたものがないのが惜しまれる・・・。


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                といったところで、またのお越しを・・・。