暴君の排除に命を掛ける「十三人の刺客」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

その昔、「反体制」という言葉があり、現行の価値観が無意味であり、新感覚のものこ

そが正しい・・・。といった「かぶれ」の似非な人々が、若い人に多かった。

この場合、体制とは勿論「政治体制」に対してだが、革新が便利語になった現代では

体制・反対制という意味合いでは語れない。労働組合でも組織内などは自分達の立

場の揺らぎには懸命に守ろうとする「保守的」な行動に出る・・・。

そんな組合に「日教組」も入ってくるだろう。

そして政治的行動を取る場合は、聖職者という名目をかなぐり捨て「違法行為」でも

目をつぶりと、とんだ「先生集団」が出来上がる。


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山梨県教組 国揺らぐ「違法行為」放置7月24日9時34分配信

産経新聞

【主張】

教育の政治的中立を否定する違法行為が国政選挙でまかり通り、そこで選ばれた人
物が政権与党の中枢にとどまっていることをどう考えればよいのだろうか。
民主党の輿石東参院議員会長の支持母体である山梨県教職員組合(山教組)が参
院選の公示直前に、教員を使ってOB数百人に「輿石氏の必勝」と記載した機関紙を
配布していたことがわかった。
その輿石氏は接戦を制し、選挙後の参院議員会長選で無投票により4選された。
小沢一郎前幹事長とも近い輿石氏は、引き続き参院や党運営に強い影響力を行使
する立場といえよう。
北海道教職員組合(北教組)の違法献金事件をめぐって民主党衆院議員が辞職し、
参院選では教職員団体と政党の関係が改めて問われた。それにもかかわらず、
過去にも政治資金規正法違反事件を起こした山教組が違法行為を行ったのは開き
直りでしかあるまい。
輿石氏の続投を認めた民主党は、教組との不正常な関係を見直し、違法行為は認
めないという当たり前の判断を下せない政党であるとしかいえない。
問題の機関紙「山梨教育」は、5月の山教組定期大会で輿石氏必勝への取り組み
や民主党政権の安定化の重要性が確認されたことなどを記載し、輿石氏や民主党
への支持方針を強調した内容だ。
政治的中立が求められる教職員の選挙運動は、各種法令で制限されている。
教員の地位を利用した勧誘、特定政党や候補者を支持する文書配布は公職選挙
法や国家公務員法などで禁じられている。
だが、教員への罰則規定がないために違法行為が横行している実態がある。
山梨県教委は機関紙配布について「直接的な投票依頼ではない」と問題視しない
というが、教組側の主張に屈するような姿勢はおかしい。専門家の間では、法令で
禁じられた教員の選挙運動にあたるとの指摘もある。違法性を厳しく問うべきだ。
自民党などが教育公務員特例法に罰則規定を設ける法改正を目指しているのに
対し、日教組は「時代錯誤の考え」と反発している。北教組も北海道教委による組
合活動調査の中止を求めている。
違法行為を見過ごすことがあれば、国民と行政の間の信頼関係は成立しない。
菅直人政権は国政の根幹を揺るがしかねない重大事であることを自覚すべきだ。
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と、日教組王国と呼ばれる地区の、あざとい選挙活動を報道しているが、未だに
「選挙違反」の報道がないところだと、グレーはそのまま野放しなのかしらとも思える。
組織も経年変化で、意気込みも革新から自分達の「保身からの保守」に移行してしまう
という、そしてそれには「手段を選ばなくなる」をこの組織は、事の善悪でなく「選挙勝利」
が自分達の権益を広げるという視点で懸命なのが分かると、腐ってなくなってくれと願い
たい、国民、いやこれからを担う子供にとっては、悪影響のみな・・・。

で、ここの「政権政党の議員さん」の顔を思い浮かべると、「国民の生活が第一」の標語
とずれているとしか見えない。何らかの業績でもあればそれはそれでいいのだが、どう
にも「相容れない」法案に熱心すぎるし、教育改革が改悪になりそうで、いてもらっては
困る・・・。
そしてこれの構図が似通う映画に、「十三人の刺客」というものがあった。
有権者の眉をひそめそうな行動を取る聖職者の現役と退役したものは、自分達の「領
域」でのみ通用する「偏狭な思考法」で、学校教育そっちのけの「選挙」というのでは、
いかんともしがたいと思うのだが・・・。



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http://www.youtube.com/watch?v=KoFwkRxLuR8&feature=related

「十三人の刺客」 六十三年公開作


江戸時代の架空の藩での、「暴君」の行いに時の政府の官僚が危惧を覚え、

密かに処分するべく、「暗殺」を計画、そこに呼応してくる人々と藩主を守るべく

奮闘する人達とのせめぎ合いと、集団抗争をダイナミックに描いた作品。

勿論、アイデアとしては、「七人の侍」が展開の妙とか群像キャラクター紹介とか

とても似てくるのは、流石の東映というべきだろうか・・・。

しかし野武士やらとの戦い、それも泥んこのものとでは、いささか違っていて、

何より「戦意をなくした後」の人の恐れまでも描いていて、「心の折れ」に至った

時の様には、人間の弱さの側面も垣間見せる見事な演出もあり、古きよき時代の

時代劇とは一風変っていて、黒沢明に影響を受けたとしても、それなりに楽しめた

物である。



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当時の東映「時代劇凋落」に歯止めをかけたといえる作品は、モノクロの持つ緊迫感

を最大限に生かし、砂塵を巻き上げたり、濃霧の中から現れ出でる騎馬武者とか、と

てもいい絵に仕上がっている。

「七人の侍」がどこまでも泥臭く、必死さを雨の戦闘で描いたのに比べて、その戦闘場

面において、往年の殺陣をきっちり見せるアラカンとかの貫禄は流石である。

で、この体制にはむかうと見える十三人に対して、暴君と知りつつも体制維持に懸命に

なる者を内田良平が演じているのだが、この映画までニヒルな役の多かった役者の対

立する大御所片岡知恵蔵との堂々の渡り合いには、目を見張るものがあった。

それは自分でも使えるものが理不尽で横暴と分かっているが、それでも庇い続け防御

に懸命になるセキュリティー・ポリス的役回りが、ライバル関係とはいえ使命感がみな

ぎっていて、この映画での特筆する存在ではなかったか・・・。

そうそうこの映画を思い出したのは、リメイクの話題が出てである。



流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=FhlHrKz3OtA&feature=related

「十三人の刺客」 十年公開予定作


現代ではこの体制の維持に懸命になる者と、打倒するのがもっと大きな体制維持に

欠かせないと「暗殺」に命をかける男達を、いかに描くか楽しみではあるが、監督に

どんなバックボーンがあるのか知らないが、そこまでの対立構図が描けるか・・・。

主題歌にイーグルスの「デスパレード」を据えるあたりは、それなりに期待出来るが・・。

十三人の刺客 [DVD]/片岡千恵蔵,里見浩太朗,嵐寛寿郎
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Amazon.co.jp                 といったところで、またのお越しを・・・。