痛ましい「自殺教唆事件」と、日本の心の原風景「次郎物語」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

中学生が「イジメ」を苦にして「投身自殺」をして、それの原因となった諸々の
事象や滋賀県大津市の対応の悪さに、国民の相当数が憤慨しているのは、隠避体
質な「保身」という「自殺しなくてはならない少年の心の葛藤」に対する痛まし
さと、それらに全く斟酌せずに「おのが保身と、体面上の加害者擁護」に対して
だろう。
何しろ「イジメ」という幼稚な犯罪でない、強制・暴行・窃盗の犯罪オンパレー
ドには、呆れてものが言えないとなるからだし、大の大人がそれらに対して保身
やらでは、「子供も守れない教員・教育委員会」だからこそ批判も集中する。

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大津市のマンションで昨年10月、市立中学2年の男子生徒=当時(13)=が
飛び降り自殺した問題で、同市の越直美市長は6日の定例会見で、事実関係の調
査をやり直すことを決定したと明言、「早急に外部の有識者による調査委員会を
立ち上げたい」と述べた。市教委は事故直後、全校生徒対象のアンケートを実施
したが、追加調査しないとしていた。

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自殺問題を巡っては、男子生徒の両親が今年2月、いじめが自殺の原因だったと
して、同級生3人や大津市などに約7720万円の損害賠償を求め大津地裁に提
訴。越市長は会見で、「これまでは事件の真実について法廷で明らかにされてい
くのだろうと思っていたが、裁判以前に事実関係の調査をやり直すことを決めた」
と発言。
涙ぐみながら「自殺の練習は真実ならいたましい話。(1月の)市長就任後もっ
と早く調査に取り組むべきだった」と話した。

産経新聞 7月6日(金)14時33分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120706-00000563-san-soci


大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題で、男子生徒が同級生から金を脅
し取られていたと複数の生徒が学校のアンケートに答えていたことが、新たにわ
かりました。
去年10月、大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題について、学校側が
全校生徒を対象に行ったアンケートでは、男子生徒が同級生から自殺の練習をさ
せられていたという回答が複数寄せられていました。
この回答について大津市教育委員会は、「事実かどうか確証が持てない」として
公表していませんでしたが、新たに、男子生徒が同級生から金を脅し取られてい
たと複数の生徒が答えていたことがわかりました。
回答には、「同級生が男子生徒を脅して銀行の口座番号を聞き出し、金を取って
いた」とか、「銀行の番号を無理やり言わせて遊ぶためにお金を使っていた」と
書かれていたということです。

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教育委員会は同級生から自殺の練習をさせられていたという回答と同様、金を脅
し取られたとされる件についても同級生らに事実関係を確認していなかったとい
うことで、「聞き取りを拒否され、結果として確認できなかった」と話してい
ます。
男子生徒の自殺を巡っては両親が、大津市と同級生らに損害賠償を求める訴えを
起こしていますが、市は、「いじめが原因とは判断できない」と主張し、同級生
側も、「いじめではなく、遊びの範囲内だった」として、いずれも訴えを退ける
よう求めています。

NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120707/k10013412571000.html

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去年10月、滋賀県大津市で当時中学2年の男子生徒が自宅マンションから飛
び降り、自殺しました。
「蜂の死骸を食べさせられかけてて」「男子生徒3、4人に囲まれて、トイレ
の隅っこで殴られたり蹴られたり、悪口を言われていた」(同じ中学の生徒)
生徒の両親は真相の究明を求め、大津市などに損害賠償を求める裁判を起こし
ています。生徒の自殺後、大津市の教育委員会は全校生徒を対象にアンケート
調査を実施。そこには「自殺の練習をさせられていた」という、いじめと自殺
の関係に深く関わる回答が16人もの生徒から寄せられていました。
しかし、市教委は加害生徒に直接確認することもなく、この事実を公表しませ
んでした。
「調査をした結果、確認できたことは公表した。

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今回の分については事実だったと確認できていない」(大津市教育委員会・澤
村憲次教育長、今月4日)
そして、自殺との因果関係は分からないと結論づけました。学校や教育委員会
は、いじめの調査結果を一部しか公表していませんでしたが、不誠実な対応は、
それだけにとどまりませんでした。
「(学校は)事件当日から『誰かに聞かれても無視しとけ』」
「このこと(自殺の件)は、あまりしゃべらないようにとか。口止めみたいな」
(同じ中学の生徒)
男子生徒の自殺後、学校は在校生に対し、生徒個人やいじめについて口外しな
いよう、口止めしていました。大津市の越直美市長も、この口止めを認めてい
ます。
「昨年、この事件があったとき、『いろいろ聞かれても無理に話す必要はない』
と言ったことは聞いた。
新しく何か(口止めについて)言ったという事実はなかったと聞いている」(大
津市・越直美市長)
しかし、6日。
「きょう(校内)放送あった。全校集めた(校内)放送で、『変なことしゃべる
なよ』って」(同じ中学の生徒)
市教委は、「不確かなことを話さないように指導しているもので問題はない」と
していますが・・・
「かん口令というのは、情報をコントロールする手法。生徒の証言をコントロー
ルすることになる。
事実解明に消極的に作用することを危惧する」(原告の弁護人・石川賢治弁護士)
男子生徒の死亡からまもなく9か月。越市長は、教育委員会による調査が不十分
だったことを認め、再調査に乗り出すことを決めました。(07日16:42)(終)

TBS系(JNN) 7月7日(土)18時3分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20120707-00000043-jnn-soci
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この普通の感覚を持つような「教育者」なら、徹底的に「事件の概要」を究明し
て再発防止に懸命になりそうな事案なのに、それらを隠避して碌でもないカリキ
ュラムを作成するのだから、ここは異常な感覚の教員・教育者が集まる地区と見
るべきかもしれない。

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これまでも「ごり押し寒流」として、ウジテレビと揶揄された報道機関もあった
が、そこが今回の事件の加害者を特定させるミスを行ってしまったのは、ぞんざ
いな仕事しか出来ない局内スタッフが存在するからだろうし、そして上の画像の
カリキュラムも、かの国関係者が「ごり押し」なりをして、洗脳に使うからこそ
の「偏狭過ぎる教育の実体」が、明らかになったと読み取れる。
それにしても、子供が凶悪なのか、それを躾出来ない親の「ダメっぷり」なのか
それともサイコパスなのか・・・。
相当に複雑な地域として、大津市は全国に知れ渡ったことになる。

この悲惨な事件を鑑みれば、日本人が劣化したのかはたまた変なカリキュラムを
「ごり押しする」ような勢力の影響下には、歪む差別主義が蔓延するのか・・・。
で、その昔の少年の葛藤と成長物語として、戦前の日本人の原風景的趣きと、少
年を見守る大人の言動がモノクロ画面から滲むものに、「次郎物語」という映画
があった。

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http://www.youtube.com/watch?v=6gZn612Lt1E&feature=related

「次郎物語」 五十五年公開作
新東宝の作品で、自伝的長編小説の一部・二部を取りまとめたような、新しい
母との「心の交流」までを描いたもの。
主人公の本田次郎の複雑すぎる境遇から、頑なな言動となり大人との軋轢を生み
出すが、いつもどこかに「救いの手」があり、また少年の心を読み解く賢明な大
人が存在してと、日々淡々とそして境遇の転戦に荒む心と周囲の優しい包み込み
が、少年の心を溶かして、遠足の出来事中に、新たな母の思いを理解出来る聡明
さも併せ持つ成長を見せる。
だけにささやかなで素朴な「遠足のお土産」にこめた少年の思いと、新たな母の
ラストシーンは、「ウルウル」させるものとなっていた・・・。
それにしても流石大蔵貢の「新東宝」、長い物語をまとめるのに「言葉」を書い
てはしょるやり方には、無声映画の雰囲気も醸して、それが余計に映画をほんわ
かした雰囲気にしていたように思う。

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こちらは八十七年の作品で、ここでは主題歌が、より次郎の境遇を、そして
相当に作品を「ウルウル」にイメージ付けていた。



これを聴きながら、上の滋賀県大津市の「自殺教唆事件」を読み返すと、
加害者には怒りがこみ上げてくる。



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              といったところで、またのお越しを・・・。