恐怖も冒険もお色気も一切合財受け持てる「ミイラ」映画 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

時の流れの速さを感じる。

今はもう「参議院選挙」の告示で、政権を投げ出した「ルーピー」は今月はじめであった。

それから一ヶ月も経過していないのに、全くかえり見られない前総理・・・。

もっとも全力擁護のマスコミが、手のひらを返して「傷口を塞ぐ」作用で、「とことん駄目

政党」を辛うじて、それらしい体裁にして貰っている・・・。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

鳩山首相が辞任を表明、小沢幹事長も辞任 6月2日10時16分配信 読売新聞


鳩山由紀夫首相(63)は2日午前、国会内で開かれた民主党の両院議員総会で退陣

する意向を表明したまた、民主党の小沢幹事長にも退任を求め、了承を得たと報告し

た首相は両院議員総会で、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題を巡る迷走で、社民

党の連立政権離脱を招いたことや、自らの政治資金団体をめぐる「政治とカネ」の問題

の責任をとり、「職をひかせていただくことになる」と述べた。鳩山政権は発足から8か月

余で終止符が打たれることになった。首相に対しては、社民党の政権離脱後、今夏の

参院選で改選を迎える参院議員を中心に退陣要求が強まっていた。首相は5月31日

と6月1日の2度、国会内で民主党の小沢幹事長、輿石東参院議員会長と会談し、首

相の進退問題で協議していた。小沢氏らは、社民党の連立政権離脱により参院での

与野党の勢力が接近し、今後の国 会運営が非常に困難であることや、参院選情勢が

極めて厳しいことなどを首相に伝えた。こうした状況を受け、首相はこれ以上の政権維

持は困難と判断した。民主党は国民新党との連立政権の枠組みを維持する方針で、

後継首相候補には、民主党の菅直人副総理・財務相らの名前が挙がっている。

最終更新:6月2日10時16分


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100602-00000331-yom-pol

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「懐かしの映画」などと、昔の映画のお話をしている者にとって、一ヶ月に満たない時の

経過など、深呼吸程度の時間経過と変わらない。

それが「鳩山政権」「オールスター内閣」の美辞麗句から一転して、首の挿げ替えでし

かない内閣では、支持率が上がってしまう不思議・・・。

言葉は万能で、イメージに盛られた実像との乖離には、頓着することもなくその場をや

り過ごすには、程度問題だが斬新な言葉を当てはめれば・・・。

実像は普遍なのに、その時とぎのイメージの流れが受け入れられたり、またはお笑いに

なったり、そしてそれでもどっこい「昔のイメージ」が復活して、それも受け入れられる。

恐怖映画の世界では、「ゾンビ」以前の「ミイラ」というものには、変遷をたどりながらも

「怨念」とか「呪い」とか、超常現象以上に、人間の業を見せ付ける「掟破り」という古く

からの価値観に、いかに人間が弱いかを見せ付けるものがある・・・。



流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=-E-Q1NGk1mI

「ミイラ再生」 三十二年公開作


恐怖映画としての「ミイラ」が登場したのが、この作品からだろうと思うが、

「ドラキュラ」で当てたユニバーサルとカーロフコンビが再び・・・。

で、この作品の風味は、何より全身包帯だらけの人間なのか、何なのか

が動き回る「得体の知れない恐怖」と、包帯から連想される「病人、患者」

等病院への畏怖も含まれるから、勢い「死後の世界観」と呪いという土着の

信仰やらがない交ぜになって、人造人間「フランケンシュタイン」などと比べ

られぬ「恐怖の存在」であった。

もっともいまそれを見てしまうと、迷信とか「お化け」の存在を信じる時代との

変化がくっきりして、にんまりしてしまうが・・・。



流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=XL8ruJ0kEB4&feature=related

上記四作品、予告編編集もの


「ミイラ復活」「ミイラの墓場」「執念のミイラ」「ミイラの呪い」


と、一度当たれば「四度美味しい」とばかりに、配役を変えてマンネリ

に陥ってしまうと・・・。



流浪の民の囁き


http://www.youtube.com/watch?v=htJBDmWw2lw&feature=related

「ミイラの幽霊」 六十年公開作


それが海を越え、イギリスに渡ればとんでもなく「凶暴」で、殺戮大好き

へと変化してしまい、「恐怖」の意味も、いや「ミイラ」に対する意識も生

臭く変化してしまった。

とはいえ、ハマーである。

ピーター・カッシングやクリフトファー・リーを拝めるだけで、良しと・・・。

ただテイストに対する破壊は、やはりいただけないかも・・・。



流浪の民の囁き



http://www.youtube.com/watch?v=znv6WByYNz4

「怪奇ミイラ男」 六十四年未公開作




流浪の民の囁き



http://www.youtube.com/wat ch?v=GuQLjwv-acI&feature=related

「ミイラ怪人の呪い 」 六十七年未公開作



流浪の民の囁き



http://www.youtube.com/watch?v=JOpCify6dk4&feature=related

「王女テラの棺 」 七十一年未公開作


ハマーも連作で「ミイラ」を撮ったのだが、これもいちいちマンネリ

となって、この作品に至っては、原題の「ミイラ」など出てこない。

ハマーらしい、エロチックな肉体派女優の痴話げんかで、殺戮と

エロスの融合には、毎度成功だけど物語は、陳腐といういつもの

決まり・・・。



流浪の民の囁き


ただこれらのシリーズ物の「ミイラ」の最後には、特撮の妙味で崩れ去る

という「何ともなラスト」を用意して、後々の「ホラー」やらのテイストの先駆

にはなっている・・・。



流浪の民の囁き


http://www.youtube.com/watch?v=GzMER37eV8g&feature=related

「ミイラ転生 死霊の墓」 八十一年未公開作


ハマーがそれまでのテイストを壊してくれた「ミテラ」を更に下品にすれば

こうなりましたの見本。

というか、ゾンビとミイラが融合する思考法には恐れ入った。

まるで「エジプト」も「ハイチ」も、同じ地球じゃないか、空を飛べば一っ飛び

である。

流石に時代は、正統性は蔑ろで、どんどんイメージは狂わされ、原形は

跡形もなく捏造される。

と、娯楽に目くじらは良くない・・・。

もっとも今は、「如何に捏造でも、史実に忠実に捏造・偏向」するかが、命題

になる時代である。

すると、以下のような史上最低の映画も登場と相成ってくる。



流浪の民の囁き


http://www.youtube.com/watch?v=ocFrBvQv4yY&NR=1

「死霊の盆踊り」


年代も忘れたが、たしか深夜番組とレンタルで見たのだが、どちらも

途中でお眠と相成ったものである。

ここに「ミイラ」とかでてたっけとか、まさにどうでもいい墓地での退屈な

時間の浪費なのだが、楽しみ方によっては、底抜けに楽しめる・・・。

一人では無理だが・・・。


流浪の民の囁き


「ファラオの首飾り」 〇五年未公開作


こっちはモロなエロ話のきっかけが「ミイラ」ってだけのお話で、題名から伺える

「ミイラ」の伝染が「レズ」へと発展するとか、何より邦題は「詐欺的商法」で、

どこにも登場しない・・・。




流浪の民の囁き


「mummy's kiss 2nd dynasty」 〇七年未公開作


上の続編。以下感想なし。
 といったところで、またのお越しを・・・。


流浪の民の囁き


http://www.youtube.com/watch?v=g9arDI0OlMQ

「アタック・ザ・マミー、人間対ミイラ」 〇一年製作


邦題はアルバトロスらしさで、題名で借りて貰えれば良しの「善良的

詐欺行為」は健在。

物語は「見世物小屋」テーマパークと横文字にすればスケールがでかく

なるが、この映画では、「見世物小屋」がとっても似合う。

ただエジプトへの回帰は見られて、ミイラもそれなりに安っぽいが、

ミイラらしさはある。

もっともそれ以外が、要するに脚本からして「グダグダ」は、やはり

アルバトロスの品位を保たせる出来ではあった。


流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=t6y7y7THG4k

「プレスリー対ミイラ男」 〇六年公開作


原題は元祖のもじりで、だが着想はぶっ飛んでいて、プレスリーは生きていて、

それも老人ホームに暮らすとか、往年の死んでしまったスターを新解釈で、

よみがえらせて、それと共にこれまた他愛のない「下ねた」を組み合わせて、

年をとろうがヒーローはヒーローであり、その気持ちはいつまでも若い・・・。

だからケネディーであると評する黒人の登場も許せる・・・。というか、老人ホ

ームというより、妄想の激しい者たちの収容所、精神科の病院か・・・。

映画の楽しみには、こういった茶めっけも必要だ。


流浪の民の囁き



http://www.youtube.com/watch?v=cLnDT6uCr_I

「ハムナブトラ」  九十九年公開作


題名は「ユニバーサル」の看板だったものを使うが、物語はそれはお飾り程度の

「冒険活劇」ものとして、邦題は全く違ったものとなってくる。

が、時代の流れのスピードアップは、のっり歩くことで「恐怖」を演出していたもの

を、見事に打ち壊して、スピードにあわせられるミイラの変身振りが「時代は変わ

った」をというより、「ミイラ」はダシを匂わせ、もう主役ははれないのか・・・。



「ミイラ」映画は数あれど、やはりモノクロのそれも何がなんだか分からぬ

「女性の叫び」と「不気味な音楽」は、後へと影響力大。

それが原型になってしまうと、それ以外は認められぬ「頭の固さ」も顔を出す。

それでも、やはり「ミイラ」という物言わぬ「徘徊する得体の知れない生物」という

真夏の夜の恐怖はもその蒸し暑さの裏返しとして、背中に涼を運ぶ存在は

貴重だった・・・。


流浪の民の囁き


http://www.youtube.com/watch?v=ictTBoyFRoA

「恐怖のミイラ」 六十一年テレビ放映


音楽の不気味さと、真夜中の女性の叫びは、耳からの恐怖を最大源に

増幅させ、布団で怖がる「不可思議さ」に一役買った・・・。

幼少の頃の「怖さ」には、得体の知れぬものが確実にあった。

それも「俊敏」でなく、それこそ「のっそりのっそり」が似合う・・・。


恐怖のミイラ 全集〈完全ノーカット版〉 [DVD]/松原緑郎
¥12,600
Amazon.co.jp           といったところで、またのお越しを・・・。