口論が白熱して、いつしかエスカレートして力の弱い女性が、「噛むつく」という行為に及んで
相手が負傷するという事件が中国で多発しているという、「噛み付く」という行為には、殴るとい
う暴行よりは愛嬌があるように、あるいは動物的という匂いを感じるが、「噛み付く」というものを
クローズ・アップさせれば、いくつくところは「吸血鬼」の首への噛み付き・・・。
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先日、軽い交通事故を起こした車2台の運転手である男と女が街頭で言い争いを始め、
その結果、女が男の鼻を咬み千切るという事件がハルビン市で発生した。同市の整形
美容専門病院が言うには、その病院だけでも人に咬み付かれて負傷した患者は今年既に
5~6人診ているという。東北網が4月23日付で伝えた。
ハルビン市の病院に運び込まれた顔面血まみれの男。傷口は鼻にあり、鼻の一部は
欠損していた。その時の治療医は、まさかこの傷が人に咬みつかれて出来たものだとは
思わなかったという。交通事故が発端の言い争いをしていると、相手の女が突然咬み
付いて来たのだと言う。被害者の男性はすでに整形手術によって元の顔を取り戻したようだ。
ハルビン医大四院整形美容科主任の陳偉華教授は、ここ数年において人が人を咬む
事件は年々増えていると言う。咬み付く人の多くは女性で、咬み付く部位は鼻と耳が多いようだ。
もしこのような被害にあった場合、出来るなら咬み千切られて欠損した部分を保管して
8時間以内に修復手術を受けるようにすれば、完治する可能性は比較的高くなると専門家は言う。
同市の弁護士事務所で働く劉慶長弁護士は「殴っても勝てそうにない場合は咬む」という
行為は非常に危険なものであり、犯罪になり得ると述べている。
▽ソース:SearChina (2009/04/24)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0424&f=national_0424_036.shtml
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といった報道を目にして、「お蔵入り」となっていたエントリーに繋げてみた・・・。
怪奇映画のハマーとしては、ブラム・ストーカのドラキュラ「吸血鬼もの」が当たって
次に取り組んだものが、やはり「吸血鬼カミーラ」ものとなって、今まで以上のエロチ
ックな描写を加えて、更なる観客動員を目論む。
だけに今度は被害に会うばかりでなく、加害者として妖艶な女優を配して作ったのが
「女吸血鬼」が主役の「バンパイヤ・ラバース」であった。
http://www.youtube.com/watch?v=StTTfl8SU5k
「バンパイヤ・ラバース」 七十年未公開作
女吸血鬼となった女性が、女性を襲うという設定になって、エロさが全開で
主演のイングリット・ピットはその容姿と共に一躍、名前が広まった。
それは勿論、女同士のレスビアン感覚の襲うシーンに、これまでだったら
首に噛み付くものが、胸となってエロさがぐっと高まって、その容姿と共に
濃厚なシーンに怖いに官能が加味されて・・・。
この画像のようなシーンだが、これまでの男が女を襲うパターンより
扇情的で、それもどちらもグラマラスな容姿となって、当時としても
いまでも色めくシーンに仕上がって、そこに吸血という怪奇がより
大口を開けて威嚇する女の、次の瞬間、にっと笑えばぐっとのびた
二つの犬歯がきらり、ここらには成熟した身体にまとわりつく凶悪さ
という相反する・・・、いや、相対としてでなく「悪い女」という言葉に置き
換えれば、危害を加えなくとも精神を弄れば、やはり見た目で「悪女」
をまざまざと見せ付ける。そこがまた魅力となって・・・。
結局はピーター・カッシング扮する将軍との対決軸を中心にした物語で
これまでの対立構図に妖艶な女性をよりクローズアップさせて、観客の
スケベ心を満たしてやる・・・。
やはりここらは「大衆迎合」を旨とする小規模な映画会社の真骨頂・・・。
ただ、ここで一気に名が売れたイングリット・ピットだったが、やはりというか
この後の作品には恵まれず、パッとしてなくなって「懐かしの女優」が似合う
ようになってしまった・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=gZ-Vj-paDnU
「恐怖 吸血美女」 七十一年未公開作
前作のヒットに続き作られた第二作だが、この作品は主演のイングリット・ピット
がスケジュールの都合で出演出来ず、またピーター・カッシングも都合がつかず
また監督のテレンス・フィッシャーまでもと、結局、監督から配役まで変えて作り
上げたものだからか、脚本は上よりグタグタで物語の始まりからして、教師に成り
すます作家が出て、すぐに女吸血鬼が「花嫁学校」の女子寮に入り込んでくる。
って、どこで犠牲になっただよ、いやどこで「やられて・・・」
と、設定が女子校ってのだから、前作よりは女性の裸体が脈連もなく登場して、
その点のサービスはいいのだが、何よりゴシックが即物的で
吸血カミーラになる女性の画像だか、映像だとなんか目が変で今でいう
「ツンデレ」のツンの部分がとっても強くて、これに恋する教師は生粋のマ
ゾとなって、普通の恋愛なんだけど、しかしそこがここではどこかオカシク、
なんだか怪奇映画が恋愛映画に昇華し、その上まったくハマーには不釣合
いな音楽も挿入となって、「終ったな」の残念な結果に・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=aq3Y-krfCjA
「ドラキュラ 血のしたたり」 七十二年公開作
ドラキュラなんてどこにも出ないが、流石に邦題にこの名前を
入れれば、すぐに「吸血鬼」映画と認識される・・・。
ここらはもう「アルバトロス」の血筋が出来上がる、いや新東宝の
商魂の逞しさが顔を覗かせる・・・。
何しろ「血のしたたり」っていっても「魔女狩り」で清教徒と吸血鬼
魔女と噂される女性への惨殺「火あぶり」を題材にしていて、ここに
色っぽい双子を出演させって、目新しさと認知されている「ジキルと
ハイド」の二面性をくっ付けて、サスペンス・タッチへという怪奇に
より緊迫感をもたらそうとしていた・・・。
それが表現出来たか・・・、脚本がそれなりなら、やはり・・・。
な、残念な結果になってしまったが、ピーター・カッシングの清教徒
の服装といい、ゴシック・ホラーの匂いは漂う・・・。
この双子のインパクトと、あれまっな脚本と好対照で、どこに視点があるか
分からぬ進行は、真剣に女吸血鬼を追っていると「頭が混乱」してしまう。
折角復活して貰った「カミーラ」は、男を吸血鬼に変えたところで「お役御免」
で登場しないし、魔女狩りに精を出す清教徒の異常な信仰心を揶揄している
でもなく、対決も・・・、いや「吸血鬼」の倒す方法がなんともすんばらしく進化
してしまって・・・。
というか、吸血鬼の行動が従来の枠を踏み出すと滑稽で、凶悪な吸血鬼と
夜な夜なの「夜遊び上手」のオドロしさもないとなると、この映画のハイライトは
出だしの恐ろしく長い「火あぶり」の残虐な、それも無実の罪のものでも焼き殺す
それに対しての懺悔はなくとも、自分の姪っ子がその罪を着せられると、とたんに
悩みだす「因果応報」って、少しばかり滑稽さもカツシングがその表情の深刻さで
演じてた仕舞うと、力技で押し通してしまう・・・。
この双子の当時、プレイ・メイト表紙を飾るはセクシーのステータス
さすれば映画出演を難なく舞い込む・・・。
もっとも演技がとなれば、一度はいいとしてその後はさっぱりは肢体だけでは
「飽きられる」格言が生きているとなる。
にしても、この作品、首を飛ばさなければ死なない吸血鬼・・・。
流石に「ゾンビ」が流行りだすと「吸血鬼」のコンセプトも変わってしまう・・・。
と、報道の「噛み付き」から、吸血鬼へと強引に持ってきたが、中国では「噛み付き」
は憤怒の具合だが、中世での噛み付きは一種の性行為の体言・・・、エロさの表現
だったからすれば、より動物に近づいていく現代か・・・、になるようで・・・。
- ドラキュラ血のしたたり [DVD]/ハリー・ロビンソン
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- Amazon.co.jp といったところで、またのお越しを・・・。