自分から見たら小さいものに対する人の感情には、余裕も生まれ「可愛い」という
定番な言葉が飛び出すことが多い。
そしてモンスターといえば、とかくでかい目を見張るものや、等身大であっても
馬鹿力とか身体能力に秀でているとなって、人間が逃げ惑うとか簡単にやられる
力の差が、映画において観客をその緊迫した場面に、感情移入して見入る結果を
招いてくれる。
それとは逆に、小人といって思い出すのは「白雪姫」のもので、そうなると観客も心に
余裕もあり、まったりして見ていられる・・・。それがいかにもな容貌と邪悪な性格となると
それを幼き者達が見れば、トラウマになりそうなのがこの「地下室の魔物」である。
http://jp.youtube.com/watch?v=Q8IWmBC27_M
「地下室の魔物」 七十四年未公開作
未公開作でもテレビ放映されていて、見た人も多いかも・・・。
で、主人公は新妻、あの「イチゴ白書」のキム・ダービーなのだが、
これが四年の経過を経て、元々ふっくら体型だからか、よりふっくらしたようで
役柄的には新妻の初々しさとそのふっくら加減は、日本で言えば榊原郁恵体型
だけに、新妻の艶がほんのり感じられるのだが、女子大生の初々しさの印象が
強く残っていると、少しばかりショツクではある。
ただあのジョン・ウェインの「勇気ある追跡」の可愛らしさも失せ、年相応の成熟中の
女性と見れば、その役柄がいじめられ役には、とても似つかわしい・・・。
「わらの犬」のスーザン・ジョージもそうだが、キャラクター的にいじめられる
役には、どこか危うい可愛らしさが必要・・・。
キム・ダービーのショット・カットの髪とともに、そのふっくら加減がいじめられる
役にぴったり、というかそのために主役なのだろう。
祖母の遺産相続して古くて大きいおうち、それも片田舎って設定、そこには邪
悪なものが住み着いて・・・。
ここらは定番の設定だが、低予算をアイデアで乗り切ろうと音と思わせぶりな
映像で恐怖を増していく。
そしてこの主人公だけがその魔物を見つけ、いたずらが始まりだが、周囲の人には
それが理解されず、どんどんノイローゼに陥っていく。
犠牲者が出て、だんなも妻の状態にただならぬ空気を感じて、引き払う決意を固め
たその矢先・・・。
このラスト近くの魔物たちと新妻の攻防が、見方を変えるとちょっとエロい。
気を失って倒れこむ新妻の足をローブで縛り、地下室へと引きずっていく・・・。
地下室だから階段がある。当然引きずられる姿勢だと、スカートはめくりあがっていく
太ももも露になり・・・、ここらは少しばかりサービス・ショットかいなの場面で、怖いところ
なのに、主人公への好感が違った見方をさせてしまう。
「パッ、パンツ、みっ、見えちゃうよ」ってな、心配とともに「くぅ、魅力的な脚にご成長あそ
ばされて・・・」のにたつく感情・・・。
もっとも気になるその後が、やはり低予算だととってもひねりのないオチに落ち着き、
「何だよぅ、終わりかよ」ってな、不満の残るそしてやっぱりこういうオチにもっていって
おわりなのね、そりゃそうだ、予算はギャラで使い果たしたか・・・。
声の出演で「待ってればいいのよ」って、魔物入りかい・・・。
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- Amazon.co.jp といったところで、またのお越しを・・・。