以前映画制作の熱意だけは感じる低予算映画「キングスパイダー」という「クモ」もののトンデモ
に付いて書いたが、パニック映画というジャンルがあるとすれば、巨大化する昆虫というものの
中で、やはりその動作もまた生態に対する不気味さにおいて「クモ」は、題材となりやすそうで
再び、もし巨大化したらの妄想を映像にした「やから」のものを・・・。
http://jp.youtube.com/watch?v=C1WhVnLahvM
「スパイダーパニック」 〇三年公開作
この映画は予算が付いたからか、それに脚本もそれなりに練られていてストーリー自体は
破綻しているが、流れはコミカルなテンポを保って、見ていて飽きない。
もっともストーリー展開からいって、ラストは大概予想がつきと、大どんでん返しもなく、とても
オートドックスな仕上がり、それに無茶なグラフィックもなく、ストレスを感じずに笑いながら見る
ことが出来る・・・。まぁ、それだけのもので産廃が都合よく流れ込み、またそこに都合よく「クモ
研究所」があり、そして都合よくクモに噛まれた研究者がパニックになり、飼っていたクモ達が
逃げ出してしまう。そしてそこにはこれまた都合よく坑道が張り巡らされ、そこに都合よく産廃を
捨てようとする悪徳町長がいて、都合よく栄養豊富か信じられないくらいに成長してしまうクモ達
が、都合よくすぐさま巨大化し、動物から始まり人間も襲い始める。
そしてこれまた都合よく、警官家族の中に「クモ好き」がいて、これまた都合よくその独身の女警官
を慕う男が、またに帰ってきていて父の残した坑道を再び採掘・・・。
と、全てにおいて映画らしい都合が付きまとい、そして都合よく坑道はメタンが充満している。
それが爆発すれば、巨大化したクモ達もなぜか坑道に集結していて、めでたくも全滅・・・。
めでたし・めでたし・・・、のエンディング 以上。
こちら〇年の映画だが、都合よくは相変わらずで、宇宙に連れて行った「クモ」が異星人の
原核いやミトコンドリアいや細胞核を誤って転写され巨大化・・・。
そしてそれとは別に、学生記者が調査にエリア二十一に潜入と、そこにスペース・シャトルが
どういうわけか不時着・・・。
そしてたった一匹の巨大化したクモと・・・、ほとんど寝ていたのでこれでお仕舞い。
なんとこれは続編も作られたらしい・・・。
http://jp.youtube.com/watch?v=TEutHPsF548
「巨大クモ軍団の襲撃」 七十七年公開作
こちらは完全に邦題が「虚偽の広告」で、掌サイズが巨大だと言い張る。
そりゃ極小の日本のクモに比べたらそれよりは小さいから、日本のクモ
から見たら巨大だと屁理屈を並べれば、「その通りです、泣く子と喚く人
には敵わない」・・・。
で、その巨大なクモが街中に溢れ、人々は踏み潰せる程度の巨大さでも
逃げ惑い・・・、振り払うことも出来ずに・・・。次々犠牲になって行く・・・。
この年代には「ジャイアントスパイダー来襲」という、ものの見事な作品が
あって、それに比べればクモを引っ張る紐も見えないし、それにリャカーの
タイヤも見えない・・・、って、こちらは掌サイズだもの・・・。
原題が「クモの王国」だから、街を形成した人間が、それ以前に王国を形成
していたクモの領地を荒らして、それにたいして反撃を加えた・・・。
だからこそ、クモの巣が拡がって人間は滅ぼされる・・・。
もっとも毒グモが農薬や殺虫剤の影響とか、そして食い物がなくってそれで
大繁殖する不思議はあっちへ置いておき、ここではタランチュラの怖さを
最後まで保ち、自然に反する人間行動に批判を浴びせて・・・。
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- Amazon.co.jp といったところで、またのお越しを・・・。