未来永劫苦しみ続ける「魔鬼雨」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

悪魔崇拝の邪教集団・・・。そして「魔鬼雨」の邦題、これ何て読むんだ?。

の、おぼつかない知識のみで見れば、これが教祖にあれまっ!の驚きと、

メイクアップ、もとい特殊メイクを施さずとも、怒った顔が怖い俳優が堂々

やぎの角を生やして・・・。

おどろおどろしいというより、「ドロドロ」と溶解する人間の衝撃に、「くすっ」と

笑いも出てしまう、かなりな飛んでしまっている映画が、この「悪魔の雨」

という原題のものである。



流浪の民の囁き-魔鬼雨


http://jp.youtube.com/watch?v=YiJK6-F3-2c

「魔鬼雨」 七十六年公開作


悪魔崇拝の邪教集団の存在を父の犠牲で、また母の失踪で知る息子の捜索で

また父の遺言みたいな謎の言葉で、ゴーストタウンの中にある教会へと向かう

船長さん(他の映画では船長役の俳優だから・・・)、しかしいとも簡単に、素顔だ

けでも脅しの効く教祖に囚われて、心配した弟が恋人共に探求を始めて・・・。

胡散臭い悪魔崇拝邪教と奇抜な特殊メイク以外には、へたれなものだが出ている

役者は豪華というか、やぎの角のアーネスト・ボーグナインは、「仕事を選ばない人」

だなぁ、まるでジーン・ハックマン並・・・、というか、こちらが先か・・・。

そのコスチュームもはまっているが、素顔だって相当に「北国の帝王」の時の表情

だけで、震え上がるのが「やぎの角」だもの・・・。

それにしてもこの邦題は、いまだになんて読むのか分からずである。

素直に「マキウ」ってで理解しているが、あってるのかは確かめていない。

まぁ、どうでもいいが、あちらは邪教とかだとすぐ悪魔崇拝で、キリスト的にはやぎが

嫌われる動物なのかがわかるが、ここでポイントは「壷」にあって、そこに良心を閉じ込

めて悪魔と契約・・・、だから未来永劫に苦しみ続けると空恐ろしい「地獄に落ちるぞ」の

脅し文句みたい・・・、人の不安を煽り、こういった言葉を吐いて「現世利益を説く」金集め・・・。

もうそれが邪教だぜってな感想が浮かんできてしまうが、壷に詰まった良心は開放され

そしてそれとともに教会の屋根が大爆発して「魔鬼雨」が降り始め、そこにいた人は溶解

して行き、「ドロドロ」と溶けて行く・・・。

そして教会も崩れ落ち、一安心と振り向けば素顔の怖い人が「にたりと微笑む」、この場面

が怖い・・・、が、そこはかとなく漂うB級の臭いが、笑いを誘う。

と、脚本はあってない、特殊メイクと「ドロドロ」の特撮が見せたかっただけとも取れる映画

だが、ここでの「壷」には、日本でも壷商売をしていた宗教もあり、現世利益という媚薬には

秘薬効果が隠されていて「地獄に落ちるぞ」のセリフも効果があり、ご利益が転がり込む

という「何の努力もせず、楽に暮らしたい」庶民にとって、「派遣」の印籠と共に、今でも現役

で使われる金に有用な言葉、そしてそれを効果的に盛り上げるアイテム「壷」、器に乗り移る

魂・・・、非科学的なオカルトは、ホラーには欠かせぬ・・・。

にしても、やぎの角には笑いしか起きないけど・・・。


流浪の民の囁き-アーネスト

若い時分は、それなりに二枚目も演じているアーネスト・ボーグナイン

ただこの人が出てくる映画は、やはりそのエネルギッシュな顔とオーラ

で、それなりに見られる映画になるから不思議だ。

「ウィラード」での嫌味な上司とか、頑固一徹な車掌とか、そこは年齢と

共に・・・、そういえば日本でのお笑いから俳優になった石倉三郎・・・。

年をとってからは、なんだか同じにおいを感じるのは、私くらいなものか

魔鬼雨
¥3,761                      といったところで、またのお越しを・・・。