騙し、騙される情報戦「荒鷲の要塞」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

国対国の「争い」の元は、大概領土的資源の争奪で、今まさにその渦中に「毅然」と

対処出来るか、情報戦に長けている国は、あらゆるソースを使って「揺さぶり」をかけ

て来ている。


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「日本、途方に暮れる-中国での愛国心の高まりを受け

日本は中国に対し、日中間の外交摩擦を引き起こした小さな問題をめぐる国家主義

的な誇張を和らげるよう求めている。しかし中国に態度を改める様子がほとんど見ら

れないことから、日本は明らかに動揺している。
9月7日に尖閣諸島(中国名:釣魚台)沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船と接触し、

その後別の巡視船とも衝突した事件により、同漁船が日本の領海を侵入したことか

ら、同漁船の中国人船長が逮捕された。
中国側からは再三、同船長の解放が要求されているが、司法手続きが係属中とし

て日本側からは拒否されている。
その結果、中国では愛国心が高まり、先週には100人以上が参加するデモが発生

していた。
政治面においても、中国側が閣僚級の交流延期を打ち出したり、国連総会での日

中首脳会談が見送られるなど、影響が深刻化している。
8つの島々からなる尖閣諸島は、1895年に日本が領土と宣言した。しかし同地域に

潤沢な原油資源が発見された1970年代から、尖閣諸島の領有権をめぐり論争が始

まった。尖閣諸島は台湾北東部から約120海里離れた位置にあり、中国本土の東

部からは約200海里、また日本の沖縄島南東部からも約200海里離れた位置にある。
台湾と中国は、1403年に記された書物に「釣魚台」の文字が残ることから同諸島の

所有権を主張したが、日本は受け入れず、尖閣諸島の所有権を守ってきている。

米国は中立的態度を保っている。
1996年6月、日本が尖閣諸島周辺200海里を排他的経済水域(EEZ)と宣言した後、

中国の石油探索船や海軍艦艇、漁船による領海侵入は増加した。領海侵入のピ

ークは同年7月、日本人グループが尖閣諸島の一つの島に灯台を建てた時で、

香港や台湾での反日デモが増えた。
2004年には、日本の国家主義グループが尖閣諸島に二つ目の灯台を建て、中

国と台湾から激しい非難を浴びた。
現在、どんな小さな問題であっても論争に発展してしまうほど、尖閣諸島の領有

権問題をめぐり相互の疑念は深い。中国の新聞による世論調査では、この論争

を終わらせるために戦争をするのが良いと答えた人々が96%にも上った。
この論争に対し、日本に残された選択肢は少ない。問題を早く終わらせるために

中国人船長を解放し、尖閣諸島における原油の共同探査を保つか、弾丸に噛み

付き、この問題を国際司法裁判所での調停に持ち込むかである。

(記者:Nagesh Narayana)
IBTimes
2010年09月22日 06:20更新
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/100922/60623.html

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情報戦の主なものに、工作活動と「マスコミ喧伝」というものがあり、上の記事など

その典型で、いかにも日系の人が書く「心情」みたいに「垂れ流して」様子伺いが見

て取れるのだが、今回のことは「やり方を間違えれば、一党独裁の政治に綻びが

見え始め、多民族国家の根底が崩れる可能性も秘めている。

だけに「はったりかまし」は、とんどん言葉を強めていき、情報統制を均一化して、

またぞろ日本内でも「工作活動」を展開して、日本の人心を惑わす言動へと導くの

ではないか・・・。

困ったことに日本のマスコミは、折角誕生させた政権交代もあり、「ぶれることに掛

けてはコウモリ」な人々も、言葉を濁さざる得ないと・・・。


マスコミの情報が逐一流れる状態は、「工作活動」のありようもいながらにして知る

メリットがあり、日々の変化を冷静に見ていけば「その実体」が薄らと見え始めて来

て、報道番組を見る気にさせてくれる。

で、戦争における「工作活動」も戦闘の勝利には不可欠要素であり、これの誤りが

勝敗を分けることもある。

そんな地味だが重要な「工作活動」の所要な部分を受け持つ「情報漏洩」のために

偽って「敵側」につく「スパイ」の炙り出しを描いていたのが、この「荒鷲の要塞」で、

派手な戦場行為場面はなくとも、スリリングなサスペンスを楽しめる一本である。


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http://www.youtube.com/watch?v=8XKGhG0W0LQ

「荒鷲の要塞」 六十八年公開作


この当時、「難攻不落」の要塞物やら戦争映画に、一部分の個人の活躍出来るものが

多く公開されているが、これもその中の一本と数えられるが、この映画は要塞は要塞

でも「情報戦」での「情報漏洩」の危機と断崖絶壁に立つ古城を「要塞」と見立てていて、

スパイとして潜り込み脱出が難しいという点で、他の映画との違いがはっきりしている。


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主演はこの二人で、捕らえられた将軍の奪還を主目的に乗り込むという設定にアメリカ

兵は違和感を覚えるし、他の者達も不平を並べ立てる。

本来の目的が映画が進むに従って明らかになってくるのだが、この練られた脚本の欠

陥は主役にばかり時間を割いたため、他のキャラが埋没してしまい「逆スパイ」の割り

出しが非常に唐突な感じになってしまっている。

ただ二転三転の展開が用意され、その上断崖絶壁の古城からの脱出というスペクタル

も用意され、アクション要素も多分にあって飽きることなく見ていられる。

もっとも「レシプロ機」好きにとっては、冒頭からドイツの輸送機「ユンカース」の姿を見た

だけで、わくわくしてしまい詰めの甘い進行も、ストレスにならない。

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この出だしの映像は秀逸だ。

そして何よりこの飛行機がドイツものとなっているから余計である。

ただ中に描かれるドイツ兵は、展開の妙もあろうが「どこか間抜け集団」なのには、折角

サイドカー等も登場させるのだから、もちっとまともに描かれていても・・・。

最後の最後まで「謎解き」は続き、最終的に「工作活動」の膿を出し切ってエンドとなるの

だが、いつの時代も「工作活動」には、スッキリしないものが残る・・・。

そうそうクリント・イーストヴッドの役柄なんて、レスキュー隊だからって取ってつけたよう

で、この頃はアクションの派手さがなければ「若造」の役回りに、にたにたしてしまった。


荒鷲の要塞 [DVD]/クリント・イーストウッド,リチャード・バートン,メアリー・ユーア
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Amazon.co.jp                      といったところで、またのお越しを・・・。