人間の精神性を捉えた秀作映画「ビルマの竪琴」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

先日亡くなった市川昆監督は、日本から遠いビルマにおける戦闘で戦死した日本兵の

野ざらしにされる様を目の当たりにした一人の日本兵の、終戦から帰還できるのを拒否

して慰霊のため僧侶となり生涯をかける物語を、二度にわたってメガホンを取っている。



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http://www.youtube.com/watch?v=Zf3HFz58l50

「ビルマの竪琴」 五十六年公開作

原作竹山道雄の小説を市川昆(字か変換出来ないのでこのままですが、

あしからず)は安井昌二を主役の水島上等兵で、五十六年に撮っているが、

八十五年にも、中井貴一の主役で再びメガホンを取った。

片やモノクロ、そしてカラー作品という違いはあれど、物語、設定、根底

にある人間的道徳心、死者への弔い、そして何より同胞というものへの

愛着と、戦争の惨さを時を経ても、同じに描いていた。

普遍の心情、変化する時代でも変わっていけないものが、世の中には

あるのだを訴えかけるようである。

この映画の脚本は妻であり、そこに愛着もあったであろうが、八十五年の

作品も、中井貴一が良く演じていた。

しかし如何せん、戦争体験の緊迫感や当時の悲惨な現状は、やはり安井

昌二の同胞に対する思いとのずれが、「戦争を知らない若者達」で現れて

しまっている。

にしても、先人達がいて現在があるの認識を深めるには、いい作品である。


映画の舞台になった、いまはミャンマーと国名が変更になって軍事政権が、

民主化を阻害してこの前の暴動時には、日本人カメラマンが犠牲となった。

そして報道はされていないが、多くの僧侶も殺害されている。

不満分子と、自分達の考えと相容れない者をそう呼び、殺害して口封じを

してしまう暴挙を犯している。

ここで出て来た語句、「不満分子」、最近も聞いた語句である。

反日不満分子による犯行・・・。

毒餃子事件であるが、発表したがいいがすぐに影響力を考慮して、その後は

なんと「中国には瑕疵がなく、最大の被害者はこちらだ」と、なんともすんばら

しい言葉を吐いていたが、このビルマの軍事政権を影で支えているのが、中共

中国であるとなると、共産主義というより共産主義的帝国主義って長ったらしい

イデオロギーになってしまう。

要するに、こちらのやっていることに文句をつけるな、従っていれば良いって、

命令だよ、で、こんな人命軽視の国が平和の祭典だとか、過去には被害を受け

たって二枚舌を使っているのは、どうかと思うねぇ・・・。

なんだって政治利用って、頭が固くなっているから、拒否されれば政治利用は、

良くないと、二枚舌が言い放つ、「スピルバーグの芸術顧問辞退」でのことだが

そのくせ、中国国民は不満を鬱積させているって、どうしたものか・・・。

「ビルマの竪琴」を見てしまうと、変な人達が騒ぐ理想とした「共産主義」も、利用と

いう偽善者集団の隠れ蓑が、透けて見えてくる・・・。


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                         といったところで、またのお越しを・・・。