名脇役から主役を「さらば友よ」と「狼の挽歌」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

「大脱走」でも「荒野の七人」でも、いぶし銀的脇役として存在感があった

チャールズ・ブロンソンが、イタリア・フランス映画で、その男くささ全開で

出演したのがアラン・ドロンの「さらば友よ」で、一挙に主役を食う演技をし

ていた。またレオーネの「ウェスタン」の泥臭い役と「狼の挽歌」の一匹狼

の役は、ぴかりと輝きを放っていた。



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http://www.youtube.com/watch?v=UKyygvAB-SE&mode=related&search =

「さらば友よ」 六十八年公開 フランス映画

この映画のオープニングはアルジェリアからの帰還、フランス外人部隊に

傭兵として雇われていた二人の男の犯罪物語である。

で、甘いマスクのアラン・ドロンに、男くささ全開のブロンソンが絡むと、

とたんに映像が、主演を取り違える。

子役に持っていかれるのなら、仕方ないとしても存在感の濃いブロンソンと

では、その犯罪者同士の友情という曖昧なものを表現するには、ドロンが

やたらちっちく見えてしまう。

で、ラスト・シーンの煙草のに火をつけるところは、なんともな気分にさせら

れる。

にしても、この頃のブロンソンは、激しい男くささオーラ全開だ。



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http://www.youtube.com/watch?v=sMqlMtmVYI4

「狼の挽歌」 七十年公開イタリア映画

マカロニ・ウェスタンの雰囲気を、現代に持ち込むとこうなる

という作品で、「一匹狼」の役どころはブロンソンならでは・・・。

音楽はモリコーネだし、作品自体に緊張感と殺伐とした雰囲気

を醸し、殺し屋というものの孤独と、目的達成に向けた強靭な

精神は、ブロンソンの魅力を引き立てる。

中でも透明ガラスのエレベーター狙撃シーンは圧巻である。

勿論、これはイタリア、それもウェスタンで培われたテイストの

賜物であろう・・・。

にしても、本国でなくヨーロッパが認めたブロンソンの魅力が

開花したうちの一本の作品ではないだろうか。

で、ブロンソンものは、後に続きます。


               といったところで、またのお越しを・・・。



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