映画における子役の存在は、時としてその物語の主役をいとも簡単に交代させ
その上、子役の存在が他のミスを帳消しにし、観客に涙を誘う映画に仕上げる
底力を秘めている。そんな映画で一番に思い出すのはボクシング映画「チャンプ」
である。
子役の名はリッキー・シュローダーで、これが実にいい
http://www.youtube.com/watch?v=H9T3E1NSqog
物語はこういったものにつき物の、離婚した父子の愛情物語で
競馬場の厩務員をしている父と、その父がかつてボクシングのチャンピオン
だったことから父のことを「チャンプ」と呼び慕っている息子の日常に、別れた
母親が登場し、無邪気に母親と知らずに絡む息子とそれを見る父は、母親が
裕福になったために、息子の将来を気にしだし、自身は身を引こうとするが、
息子は今の環境を一番と考え、父のもとへ戻って仕舞う。
もうここらで、この父子愛に涙腺は緩み始める観客は、この子役の仕草の一
挙手一投足に囚われ、この子が何をするにも、感情移入していってしまう。
http://www.youtube.com/watch?v=Y2kOxS7RtY4&mode=related&search =
このシーンは、父が暴行を働き監獄に繋がれるところで、息子がやってくる
ところだ。警官に諭される父親は、自分のだらしなさに息子の誇りのため、
再びリングに上がる決意をする。
ここからは漫画「がんばれ元気」を彷彿とさせるシーンの連続で、緩んだ涙腺
のまま父の活躍に、観客も息子と共に一喜一憂する。
そしてカムバック後の、タイトル・マッチへと続いていく。
ここでこの息子は母親に電話をかけ、観戦を誘いかける。
http://www.youtube.com/watch?v=U0CqD135-9o&mode=related&search =
見事、チャンピオンに返り咲いた父は、しかし試合後意識不明になり、
控え室に寝かされ、ドクターから望み薄と・・・。
遠くから見ていた息子は父に呼ばれ、近づき・・・。
もうここらで観客は画面が見えなくなってしまう。
父が息を引き取り、それを信じない息子の仕草は「がんばれ元気」の遊園地
での父と元気のシーンにだぶる。
涙涙の連続は、この子役、リッキー・シュローダーあってだと思う。
何とも純真で、どんな父であっても盲信し、心から信頼し寄り添う仕草は、
観客が忘れてしまった幼い自分の親へのかかわり方に想いがいたるからだろ
うし、何よりこんな父との関係は、環境はどうでも憧れてしまう関係だろう。
だからあの批判一杯の「亀田親子」でも、最初は皆受け入れていた。
もっとも「チャンプ」みたいな関係は、亀田親子には幻想だったが、この関係は
やはり不変で、父と息子の心の交流は、貧しくとも楽しく暮らしているのを見る
につけ、より感情移入してしまう・・・。で、「がんばれ元気」のシーンもリンクして
おくことにする。もっともアラビアかそこいらの吹き替えだから、言葉の意味は
通じないと思いますが・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=P0XGUohP6BA&mode=related&search =というところで、父子の物語は再び登場すると思います。
ではこの辺で・・、またのお越しを・・・。