人生の岐路「クロス・ロード」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

ブルースの名曲に「クロス・ロード」という曲がある。

その曲名を題名にした映画がこの映画で、ブルース好きな

少年が、「クロス・ロード」の作者ロバート・ジョンソンの未発

表曲の噂を聞き、是が非でもそれを知りたいと、訪ね歩く

ロード・ムービー的要素のある物語である。


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http://www.youtube.com/watch?v=D0QKbnCDW94&mode=related&search =

上の動画は、ラスト・シーンの「ギター・バトル」で、フランク・ザッパやアルカ

トラズのギターとして活躍したスティーブ・ブィとのバトルなのだが、ここくま

でいくと「クロス・ロード」は忘れ去られ、ロック・ギター競演としか見えない。

で、黒人のデルタ・ブルースの真髄。ロバート・ジョンソンの演奏物。

http://www.youtube.com/watch?v=Yd60nI4sa9A&mode=related&search =

十字路で出会った悪魔に魂を売って、腕をあげ名声を得たってな内容には、

キリスト教的教えが色濃く残り、「クロス・ロード」が人生の岐路だった。

そしてこれがこの映画の主題で、ジョンソンと同じく、旅を共にするハーモニ

カ吹きが悪魔と契約をして、やはり名声を得たが、振り返って何も残されて

いないのを悔やんで、契約破棄を申し入れる。

悪魔が姿を表すのには少々驚きだが、その契約破棄のため「ギター・バトル」

を挑むってところで、ブルースハーモニカの真髄が聞ける。

それに音楽担当がライ・クーダーなのも、主人公がスライド・ギターなのも頷ける

監督はウォルター・ヒルって人で、「ストリート・オブ・ファイヤ」も手がけていて

こちらは対立抗争の若者達の物語、言っててみれば「ウェスト・サイド・ストーリー」

の現代版みたいなヤツだから、ブルースの深淵だとかは、どうでもいい感じだ。

どちらかといえば、次に紹介するイギリスのバンド「クリーム」のアレンジみたいな

http://www.youtube.com/watch?v=l16jlallBMs&mode=related&search =

ブルースをより過激にした曲として、理解しているのかも・・・。

ただこの主人公「ベスト・ギット」って邦題だったと思うがカラテの映画があって

そのキャラクターのままに、これを演じているから、クラシックを演奏しても、なんと

なく納得するし、探究心という点では展開はまずくともそれなりに理解出来た。

演奏は勿論アフレコであるのだが、キャラクター的に合ってしまっていた。

にしても現役のギタリストは、演技がオーバー・アクションで笑ってしまった。

ただ紹介した「クリーム」のエリック・クラプトンも名声を得て、やがてその名声ゆえ

に生活が乱れ、ギターもろくに弾けなくなる境遇に陥る。

そこに悪魔と契約の「クロス・ロード」がだぶり・・、宗教的な逃避としての悪魔が、

自分の身に潜んでいる・・・。黒人の哲学か「クロス・ロード」は・・・。

話しは変わって、よーつべをリンクしているが、なるたけ日本からの投稿は避けて

いるのだが、(何しろ日本の著作権協会は著作権乱用で削除を薦めている)で、

リンク切れになるやも知れないので、その時はご容赦を・・・。


                          ではこの辺で、またのお越しを・・・。