「大脱走」は人間本来の本能かもしれない | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

古い映画で「大脱走」という当時の大物達が出演していた映画があった。

ドイツ軍捕虜の、イギリス・アメリカ兵達の収容所からの脱出劇で史実

の物語を、魅力溢れる俳優人で檻に閉じ込められた窮屈さと自由への

尽きない願望を、個々の俳優特有のキャラクターで、体現していた。

中でもスティーブ・マックウィンの役柄は、特に目立った。

何より個へのこだわりと、閉じこめられたことへの反発から幾度となく

逃走を試み、捕まっては独房暮らしなのだが、ちっとも懲りない反逆者

の面持ち、そしてイギリス人参謀の緻密な作戦が実行に移され、知恵と

神経を使って、ある程度の人間は収容所から脱出する。



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http://www.youtube.com/watch?v=1NYPlvkc-GE&mode=related&search =

その一シーン、マックインがバイクを盗み、逃走を図るが最後は

ドイツ軍に捕まってしまう。そして他の脱出者は三・四人を除いて

結局は再び捉えられ、ここでほんの少し政治思惑が描かれ、収容所

へ連れ戻す途中、保護を放棄して銃殺してしまう。

まぁ、ここらは戦勝国の勝手な解釈でドイツ人は残虐無比としている。

で、マックインは再び、独房で一人キャッチ・ボールに興じる。

やがてドイツの敗戦で収容所の人々は解放されることになるという映画。

ここで見ている客は、死への恐怖よりも脱出に賭ける情熱により感情移入

してしまう。囚われの身にたとえれば、自由なことへの憧れと抵抗すること

への羨望が生まれ、脱出シーンは心すく思いを抱く、特にマックインの脱出

は大胆にバイクだから余計に・・・。

映画でもこの開放感は、すっとさせる魅力に溢れていた。

踏ん張る男も、それなりに魅力的だが人間は元来、逃走にちらっと憧れを

抱いて暮らしているものかも・・・。

「失うものが何もないのが、自由というもの」

なんだろうなぁ・・・。       今日はこの辺で・・・。またのお越しを・・・。