どうも。「政治は茶番だ」と賢ぶって冷笑したところで、「はい、そうです。僕らは茶番です」と開き直るNHK党や参政党みたいなのが現れたら批判は無意味になります。冷笑は何も生みません。必要なのは「政治を真面目にやれ!」と厳しく𠮟りつける大人の態度です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『悪魔のしたたり ブラッドサッキング・フリークス』です。
ニューヨークにある劇場の支配人サルドゥとその助手は、若い女性を裸にして拷問や切断を行うおぞましい奇術ショーを上演する。観客たちはそれが単なる見世物だと思っていたが、実際はすべてが本物の殺人ショーだった(映画.comより引用)。1976年製作のアメリカ映画で、2024年日本劇場公開作品。監督はジョエル・M・リードで、出演はリネット・シェルドン、カレン・フレイザー、ミッシェル・クレイグ、シーマス・オブライエン。
後に『悪魔の毒々モンスター』を世に出すトロマ社によるスプラッターホラー映画です。トロマ社なので、内容は悪趣味かつ下品です。
人体破壊などグロ描写が満載です。しかし低予算なのか、その出来はチープです。本作より10年以上前に作られた『2000人の狂人』などハーシェル・ゴードン・ルイス監督作品レベルのグロです。そこに裸女がヘア丸出しというエロを足すゲスさも見せます。
ところで、本作で披露される拷問の中に股裂きの刑があります。日本では本作と同年に『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』が公開されており、不思議な縁を感じます。実は共通の元ネタでもあるのでしょうか。
ラストで女性たちを虐げてきた変態クズたちが報いを受けるので、一見勧善懲悪なオチのようです。しかし、その前に劇中で唯一の善人も酷い目に遭わされており、救いのないオチです。世間の権威や良識、更には映画的な予定調和までぶっ壊す本作の姿勢こそロックなのです。
★★☆☆☆(2025年6月28日(土)インターネット配信動画で鑑賞)
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