【映画評】性地帯 セックスゾーン | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。日本の観光地が外国人観光客で溢れているのを嘆いたところで、地元観光業者にとっては貧乏でケチな日本人観光客より金持ちで羽振りの良い外国人観光客の方がありがたいに決まっています。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『性地帯 セックスゾーン』です。

 

女との心中願望に憑かれた男が狂気の世界に堕ちていく。1968年公開のピンク映画。監督は足立正生で、出演は山谷初男、水城リカ、相原香織、井川道代。

 

若松プロダクション製作で足立正生監督作品です。足立は「出口出」名義で脚本も担当しています。

 

実際にあった芸者刺殺事件に基づいており、ドキュメンタリー調で演出されています。今時の感覚で言えば、ドキュメンタリー調というよりテレビ番組の再現ドラマ調です。

 

主人公の男を演じるのは山谷初男です。ネイティブな秋田訛りで話す朴訥そうな男が狂っていく様子は不気味です。

 

ほぼ全編がモノクロ映像ですが、真っ赤な鮮血が流れる刺殺シーンのみカラー映像です。当時ではショッキングな演出であり、後の『猟奇エロチカ肉だるま』など鬼畜系アダルトビデオの先駆けという見方もできます。

 

実際にあった猟奇殺人事件を基にした本作をプロデュースした若松孝二は、実際にあった阿部定事件に基づく、大島渚監督の『愛のコリーダ』も8年後にプロデュースしました。こうした創作姿勢のブレなさがファンの信用を生んでいたのかもしれないのです。

 

★★☆☆☆(2025年2月9日(日)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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