どうも。新聞やテレビの「オールドメディア」を非難しながら、それらをニュースソースにしてインターネットの「ニューメディア」で自説を開陳するバカは、親に悪態をついて反抗しながら、親の稼ぎで生活する中学二年生時代から何ら精神的に成長していないのでしょう。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『ダンケルク』です。
ポーランドを侵攻し、そこから北フランスまで勢力を広げたドイツ軍は、戦車や航空機といった新兵器を用いた電撃的な戦いで英仏連合軍をフランス北部のダンケルクへと追い詰めていく。この事態に危機感を抱いたイギリス首相のチャーチルは、ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出を命じ、1940年5月26日、軍艦はもとより、民間の船舶も総動員したダイナモ作戦が発動。戦局は奇跡的な展開を迎えることとなる(映画.comより引用)。2017年日本公開作品。監督はクリストファー・ノーランで、出演はフィオン・ホワイトヘッド、トム・グリン=カーニー、ジャック・ロウデン、ハリー・スタイルズ、アナイリン・バーナード、ジェームズ・ダーシー、バリー・コーガン、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィー、マーク・ライアンス、トム・ハーディー、マイケル・ケイン。
史実を基にしたクリストファー・ノーラン監督初の戦争映画です。台詞は極力削られ、緊迫する状況を描写することに集中した作りです。その緊迫した状況がハンス・ジマーの重低音リズムで煽られます。
物語の構造として、3つの視点から状況を描くクロスカッティング的手法を用いています。これはノーラン監督の過去作である『ダークナイト』や『インセプション』でも用いられました。その手法は観る者の緊張感を煽るものであり、ノーラン監督はサスペンス映画の手法で戦争映画を撮ったと言えます。
本作の題材となった史実は救出作戦です。自軍の兵士を救出するのが目的ですから、敵軍を全滅させる必要はありません。それ故に敵軍であるドイツ軍の面々を登場させ、憎たらしい悪魔化する必要もありません。
そして主演のフィオン・ホワイトヘッドを始め、無名俳優を中心に配役しています。キリアン・マーフィーやトム・ハーディーら有名俳優は脇に回されています。それによって英仏連合軍の面々が英雄視されることを回避しています。
戦争に善悪はなく、英雄も悪魔もいません。一兵士という個人にとって、戦争では過酷な状況から生き延びることが最優先され、価値があることなのです。
★★★★☆(2024年12月23日(月)インターネット配信動画で鑑賞)
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