【映画評】モデル連続殺人! | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。わしら貧乏人はコロナワクチン打つ銭がないけえ、感染リスク減らすためマスクするしかないんで(何故か『仁義なき戦い』風)。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『モデル連続殺人!』です。

 

ファッション・モデルの女が仮面の男に惨殺された。ただちに捜査が開始されたが、犯人内部説が濃く、モデル達が訊問をうけたが、臭いとみられた人物にもアリバイが成立した。翌日、殺されたモデルの日記帳が、デザイナー、モラルキの館でのショウの控室で発見された(映画.comより引用)。1964年日本公開作品。監督はマリオ・バーヴァで、出演はエヴァ・バルトーク、キャメロン・ミッチェル、トマス・レイネル、クラウド・ダンテス、ダンテ・ディ・パオロ、リー・クルーガー。

 

ミステリー仕立てのホラー映画です。イタリアではジャーロ(またはジャッロ)と呼ばれます。

 

小説のジャンルであったジャーロを映画で始めたのは、マリオ・バーヴァ監督の『知りすぎた少女』であるとされています。同作公開の翌年にバーヴァが監督した本作もまたジャーロ映画です。

 

本作では原色を用いた色使い被害者が女性であることが特徴的です。これらの特徴はダリオ・アルジェント監督の『サスペリア』に継承されています。

 

またバーヴァ作品は日本の大林宣彦にも影響を与えています。大林監督の商業映画デビュー作『HOUSE ハウス』はポップなデザインの中で女性たちが殺害されるホラー映画です。そして大林監督の遺作『海辺の映画館 キネマの玉手箱』では、主人公の名前を「馬場毬男(ばば・まりお)」にしています。

 

本作のストーリーはベタに感じられますが、それは後世に本作を模倣した作品が多いからです。定番化したストーリー展開は、むしろハズレの無さを保証しています。難しいことは考えず、美女の死体を映えさせることに執着したバーヴァ監督の芸術性、もっと言えば変態性に酔えばいいのです。

 

★★★☆☆(2024年8月8日(木)秋田県大館市・御成座「座・御成座映画祭」で鑑賞)

http://onariza.oodate.or.jp/

 

 

 

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