【映画評】トーキョー×エロティカ 痺れる快楽 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。サンマの漁獲量減少は中国や韓国の乱獲ではなく、地球温暖化による海洋環境の変化が大きな原因です。何でもかんでも中国や韓国のせいにして、客観的かつ科学的に現実を見ることができないのは一部のバカな日本人の悪いところです。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『トーキョー×エロティカ 痺れる快楽』です。

 

1995年、ケンヂは街に散布された毒ガスの被害に遭い突然この世を去った。1997年、その恋人ハルカは、今では街で身体を売るようになっていた。そんなハルカはある日、死神を名乗るサンドイッチマンの男にラブホテルで惨殺される(allcinemaより引用)。2001年公開のピンク映画。監督は瀬々敬久で、出演は佐々木ユメカ、石川裕一、佐々木麻由子、伊藤猛、えり、奈賀毬子、佐藤幹雄、川瀬陽太、下元史朗、佐野和宏。

 

瀬々敬久監督のファンタジーSFピンク映画です。ファンタジーSFと言っても、地下鉄サリン事件、東電OL殺人事件、天安門事件など実際にあった事件が盛り込まれ、リアルな社会派としての面もあります。

 

当時の瀬々監督は『RUSH!』など一般映画に進出し始めた時期です。その反動なのか、本作の演出はシュールさが強めです。

 

本作では濡れ場シーンの後に必ず人が死にます。性(生)の後に死が来ます。本作における死神は絶対的な存在でありながら、死ぬまでの生については干渉しません。思いどおりにならない不自由な死に対し、思いどおりになる自由な生という死生観があります。

 

本作は死を描くことによって、生を強く意識させる物語なのです。

 

★★☆☆☆(2024年7月28日(日)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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