【映画評】サイコ・ゴアマン | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。政府が東日本大震災の教訓を能登半島地震の対策に活かせていないとすれば、それは東日本大震災から能登半島地震までの間、最も長く国政のトップにいた政治家がバカで無能だったからでしょう。それは誰でしたっけ?

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『サイコ・ゴアマン』です。

 

庭で遊んでいた8歳の少女ミミと10歳の兄ルークは、太古の昔より地底に埋められていた悪魔「残虐宇宙人」をよみがえらせてしまう。銀河中から恐れられる残虐宇宙人の復活により地球は絶体絶命の危機に陥るが、光る謎の宝石をミミが手にしたことで、残虐宇宙人は彼女に絶対服従せざるを得なくなる。「サイコ・ゴアマン」と名付けられた残虐宇宙人は、子どものいたずらに付き合うハメに。その頃、残虐宇宙人の復活を察知した銀河系の怪人たちが、抹殺のため地球へと向かっていた(映画.comより引用)。2021年日本公開作品。監督はスティーヴン・コスタンスキで、出演はニタ=ジョゼ・ハンナ、オーウェン・マイヤー、アダム・ブルックス、アレクシス・ハンシー、マシュー・ニネバー。

 

サイコ・ゴアマンすなわち気狂い残虐男という名前のとおり、発狂度が高めでグロ描写多めのSFスプラッターヒーロー映画です。首をもぎ取ったり、人体をドロドロにしたりする描写が苦手な人は鑑賞をご遠慮ください。

 

本作で一貫しているのは、スティーヴン・コスタンスキ監督がオタク気質全開で創造した世界観です。日本の特撮ヒーロー番組からも影響を受けたことを公言するコスタンスキ監督なので、登場する怪人たちはCGに頼らない着ぐるみ系です。この手作り感に心がほっこりしますね(デザインは極めてグロテスクですが)。

 

コスタンスキ監督は「仮面ライダー」シリーズからも影響を受けています。仮面ライダーが悪の秘密組織ショッカーの改造人間でありながら正義のヒーローになるのは、サイコ・ゴアマンが残虐宇宙人でありながら地球を救う(?)ヒーローになるのと似ています。

 

謎の宝石を手にしたことによってサイコ・ゴアマンを操ることができる少女ミミ(ニタ=ジョゼ・ハンナ)は、映画史上最も邪悪な妹キャラです。妹萌えの対極に鎮座しています。強いて言えば、サイコ・ゴアマンの力で「脳みそくん」の姿に変えられた親友のアラスターを愛し続けるのですから、良い娘なのかもしれません(画像は御成座にいた脳みそくん)。

 

コスタンスキ監督によれば、ミミの邪悪な妹キャラは役を演じているニタ本人のキャラに近いそうです。恐るべきZ世代です。

 

本作は多くの点で良識ある大人が眉をひそめるであろうB級映画です。しかし、結局愛(兄弟愛や夫婦愛)が最強というテーマに着地させる強引すぎる力技は見事なのです。

 

★★★☆☆(2023年12月29日(金)秋田県大館市・御成座で鑑賞)

 

 

 

さて、本作は昨年末の「第1回オナリック・ショック映画祭」で鑑賞しました。

 

今は亡き御成座の看板兎てっぴーに合掌しました。

 

ロビーでは、りんごとりんごジュースが売られていました。映画館なのに。

 

正にカオス! 今年末もオナリック・ショックを食らいたいものです。

 

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