【映画評】インフェルノ | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。自民党の派閥解消は身を切る自己犠牲パフォーマンスに過ぎず、本質的な問題解決になりません。ヤクザが落とし前をつけるために小指を詰めるのと同じです。何しろ自民党は1963年、1977年、1994年に派閥解消宣言したにもかかわらず、今の有様ですから。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『インフェルノ』です。

 

ハーバード大学の宗教象徴学者ラングドン教授は、数日分の記憶を失った状態で、フィレンツェの病院で目を覚ます。謎の襲撃者に狙われたラングドンは、美しい女医シエナ・ブルックスに助けられて病院を脱出。何者かから追われる身となったラングドンとシエナは、生物学者ゾブリストが人類増加問題の解決策として恐ろしい伝染病を世界に広めようとしていることを知る。そしてゾブリストが詩人ダンテの叙事詩「神曲」の「地獄篇」になぞらえて計画を実行していることに気づき、阻止するべく奔走するが……(映画.comより引用)。2016年日本公開作品。監督はロン・ハワードで、出演はトム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、イルファン・カーン、オマール・シー、ベン・フォスター、シセ・バベット・クヌッセン。

 

ダン・ブラウン原作の『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』に続くシリーズ第3作です。ロン・ハワード監督とトム・ハンクス主演は続投しています。

 

前2作に比べ、美術品を用いたミステリー部分は添え物になり、逃走や追跡などアクション部分に力を入れています。そのため、ミステリー映画というよりアルフレッド・ヒッチコック監督のサスペンス映画に近いものになっています。本作の終盤でコンサート会場が出てくるのは、『知りすぎていた男』のオマージュなのかもしれません。

 

恐るべき陰謀を阻止するラングドン(ハンクス)は、若いシエナ(フェリシティ・ジョーンズ)だけでなく、かつての恋人エリザベス(シセ・バベット・クヌッセン)も相棒にします。決してカッコいいわけではないラングドンがシエナを相棒にできるのは、おっさんの願望が反映されているようで少し嫌です。ラングドンとエリザベスのような大人同士の関係の方が落ち着きます。

 

本作で伝染病ウィルスを人工生物兵器として扱ったり、WHO(世界保健機関)にマイナスのイメージを抱かせたりするのは、新型コロナウィルス感染拡大中に現実で流布したデマとそっくりです。もしかして大の大人が小説や映画で描かれたフィクションを鵜呑みにしたのでしょうか。

 

『ダ・ヴィンチ・コード』や『天使と悪魔』のオカルト的フィクションを鵜呑みにする陰謀論者もいるかもしれません。こうした映画を娯楽として楽しめる分別ある大人でありたいと思わせたのが本作なのです。

 

★★★☆☆(2023年12月26日(火)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

 

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