【映画評】裏切りの季節 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。災害救助において、自衛隊と同等の敬意を地元の警察、消防、自治体職員にも表するべきです。「自衛隊さん、ありがとう!」と感謝を述べて敬礼ポーズをするほどの敬意を、自らも被災者であるにもかかわらず奮闘する彼らにも表するべきです。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『裏切りの季節』です。

 

ベトナムから帰国した報道写真家の中谷。友人の長谷川は戦場で亡くなってしまった。中谷は長谷川の恋人だった眉子のもとへ向かうが長谷川の遺したフィルムを手に入れようとする組織が中谷の後を追ってくる(DVD商品説明文より引用)。1966年公開作品。監督は大和屋竺で、出演は立川雄三、谷口朱里、山谷初男、志摩みはる、寺島幹夫。

 

大和屋竺の第1回監督作品であり、若松孝二がプロデュースしています。大和屋監督は「大谷義明」名義で脚本も兼任しています(共同脚本者は田中陽造)。

 

若松プロダクションのルートで配給したので成人映画指定されています。確かにヌードや濡れ場があっても、今の基準では大してエロくありません。

 

若松は演出協力という形で関与しましたが、監督と脚本が大和屋である以上、描かれているのは大和屋監督の世界観です。それでも暴力と密室という若松作品に通じる要素はあります。

 

大和屋が脚本を書いた作品には『荒野のダッチワイフ』『毛の生えた拳銃』『愛欲の罠』の殺し屋物だけでなく、『野良猫ロック セックスハンター』『セックス・ハンター 濡れた標的』『エロスは甘き香り』の米軍を扱ったものがあります。本作を含む後者は、戦争の加害者は国家の被害者でもあるという視点で一貫しているのです。

 

★★☆☆☆(2023年12月21日(木)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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