【映画評】シェラ・デ・コブレの幽霊 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。きりたんぽ鍋にじゃこ天を入れるのがありならば、何を入れてもいいです。水っぽくなるから入れない白菜を入れてもよく、舞茸をエリンギに、セリをクレソンにしてもいいです。佐竹知事の四国けなし発言は伝統的食文化を破壊するきっかけを作りました。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『シェラ・デ・コブレの幽霊』です。

 

心霊調査員がある事件を調べると、隠された殺人事件の真相が暴かれる。1964年製作のアメリカ映画で本国未公開だが、日本で同年にテレビ放映された作品。監督はジョセフ・ステファノで、出演はマーティン・ランドー、ダイアン・ベイカー、ジュディス・アンダーソン、レナード・ストーン。

 

テレビ用の映画として製作されたホラー映画です。スティーヴン・スピルバーグの監督デビュー作で『激突!』もテレビ用の映画であり、日本の単発2時間ドラマもそれに近いものです。

 

幽霊の登場シーンがあまりにも怖いから、本国でお蔵入りしたそうです。問題のシーンでは幽霊の特撮がアナログ処理であり、確かに不気味です。

 

幽霊が事件に絡むことを除けば、ストーリーは普通のミステリーです。何しろ主人公である心霊調査員の本業は建築家であり、霊感がありませんから。建築家は理性的でなければ仕事にならないので、霊感などオカルトに傾倒することはないはずです。霊感頼りで設計した家なんて住みたくありません。

 

日本でテレビ放映された本作を観た高橋洋は、その影響を女優霊リングの脚本に反映させました。『リング』も大まかなストーリー構造は殺人事件の真相を追うミステリーです。

 

また本作で監督を務めたジョセフ・ステファノは脚本家でもあり、幽霊より怖い人間を描くサイコを手掛けています。これらの作品と関連があることを知れば、本作の見方が変わってくるのです。

 

★★☆☆☆(2023年11月7日(火)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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