【映画評】東京騎士隊 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。言論であれば尊重しますが、事実無根のデマという社会的害悪には何の価値もありません。デマを垂れ流す杉田水脈議員もまた社会的害悪であり、それを排除しない自民党もまた社会的害悪です。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『東京騎士隊』です。

 

父の急死によりアメリカ留学から帰国した高校生が、父の死の真相を探るため、汚い大人たちと戦う。1961年公開作品。監督は鈴木清順で、出演は和田浩治、清水まゆみ、小沢昭一、彌津良子、かまやつヒロシ、ジョージ・ルイカー、細川ちか子、金子信雄、南田洋子。

 

鈴木清順監督の日活青春アクション物です。前作『くたばれ愚連隊』とメインキャスト(和田浩治、清水まゆみ)もスタッフ(原作が原健三郎、脚本が山崎巌、撮影が永塚一栄、音楽が大森盛太郎)も同じです。設定は別でも、シリーズ物であると言えます。

 

日活娯楽映画の定番である歌唱シーンに、かまやつヒロシ(=ムッシュかまやつ)が出演しています。ザ・スパイダースに正式加入する前のソロ活動という貴重な映像です。

 

主人公の高校生(和田)は父の死の真相を知るため、建設会社の談合など生々しい大人の世界に関わります。今時の漫画やアニメに見られるファンタジックな異世界物に比べ、現実的な悪と戦っています。

 

ジャンプカット気味の展開は、後の清順美学に通じるものがあります。そうした技巧よりも、むしろ江戸弁のアメリカ人教師(ジョージ・ルイカー)や、主人公が興じる能楽とモダンジャズの融合という奇妙なものを映すことに清順らしさがありそうなのです。

 

★★☆☆☆(2023年10月27日(金)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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