遅ればせながらサザンオールスターズの新曲「Relay~杜の詩」を聴きました。
「盆ギリ恋歌」「歌えニッポンの空」に続く、サザンオールスターズ45周年3ヶ月連続新曲配信リリースのラストを飾る楽曲です。3曲それぞれのテイストが異なることにサザンの多様性を感じます。
神宮の杜伐採問題との関係で話題になりました。そこで伐採に反対していた坂本龍一と桑田佳祐の接点があったかどうかが取り沙汰されていました。おそらく直接の交流は無かったでしょう。2023年3月に坂本が亡くなってから、桑田が楽曲のインスピレーションを得たのだと思います。
だから桑田は新聞やテレビなどマスメディアから得られる知識や情報に基づいて思考しており、アカデミックで高尚なインテリ的知識を基に楽曲制作していないでしょう。いわゆる床屋政談レベルの政治的メッセージしか含まれていませんが、それ故にサザンの楽曲は広く愛される大衆音楽となり得るのです(あれほど話題になった「ピースとハイライト」でも、その程度の政治性です)。「教授」と呼ばれた坂本に対し、本作で「馬鹿でごめんよ」「馬鹿でごめんなさい」と歌うスタンスの違いもサザンの大衆性や庶民性の表れです。
本作の曲調はシンプルであり、楽器の数が多くないので、桑田がソロでアコースティック調に歌っても良さそうです。しかし、本作はサザン名義で発表するのがふさわしい楽曲です。サザンがデビュー時から楽曲制作の拠点としてきたビクタースタジオは神宮の杜に近く、そこはサザンの歴史の一部を形成しているからです。
神宮の杜もサザンの音楽も後世に継ぐに値するものなのです。
サザンオールスターズ45周年特設サイト
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