どうも。公金(=税金)をマネーロンダリングでポケットマネーにして、月300万円も身内の議員やマスコミとの飲み食いに使う馬場伸幸が代表を務める日本維新の会の「身を切る改革」や「庶民感覚」とは?
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『怪談 お岩の亡霊』です。
浪人の民谷伊右衛門は出世のために邪魔な妻のお岩を毒殺するも、お岩の亡霊によって狂わされていく。1961年公開作品。監督は加藤泰で、出演は若山富三郎、沢村訥升、伏見扇太郎、桜町弘子、藤代佳子、三原有美子、尾上鯉之助、渡辺篤、伊沢一郎、沢村宗之助、坂東好太郎、近衛十四郎。
鶴屋南北原作の『東海道四谷怪談』を映画化した時代劇です。同作の映像化作品は数々あります。本作は歌舞伎で上演される原作のストーリーに忠実な作りです。
ストーリーが原作に忠実でも、民谷伊右衛門のルックスは大幅に変更されています。ワイルドな若山富三郎が、他の作品で優男に描かれることが多い伊右衛門役を演じています。しかも伊右衛門は無職のくせに、お岩(藤代佳子)に暴力をふるうDV夫です。同情の余地なきクズである伊右衛門では、お岩の亡霊によって酷い目に遭わされても当然の報いとしか思えません。
加藤泰監督は本作をリアリズム重視で演出しています。出演者の演技や台詞回しに時代劇的な仰々しさがありません。またお岩の亡霊は実在するのではなく、あくまで個人が見る幻覚という表現に止めています。
その演出によって本作は和装コスプレの現代劇に近くなり、それで描かれるのは普遍的な人間の欲望なのです。
★★★☆☆(2023年7月12日(水)インターネット配信動画で鑑賞)
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