【映画評】サイコ2 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。日本は北朝鮮にロケットの飛ばし方を教えてもらえばいいのでは?

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『サイコ2』です。

 

連続殺人者ノーマン・ベイツが22年ぶりに実家に帰ることで再び狂気の世界に陥っていく。1983年日本公開作品。監督はリチャード・フランクリンで、出演はアンソニー・パーキンス、ヴェラ・マイルズ、メグ・ティリー、ロバート・ロジア、デニス・フランツ、ヒュー・ギリアム。

 

アルフレッド・ヒッチコックの名作サイコ』の続編です。前作の準主役が主役になっている点で、続編というよりスピンオフに近いかもしれません。『羊たちの沈黙』の続編が『ハンニバル』という関係に近いものがあります。

 

前作にも出演したアンソニー・パーキンスとヴェラ・マイルズ、ヒッチコックを敬愛するブライアン・デ・パルマ作品の常連俳優デニス・フランツが出演しています。また本作の冒頭には有名な前作のシャワーシーンが使用されています。これらは前作への敬意というだけでなく、興行上の売りでもあります。

 

劇中では、ノーマン(パーキンス)の幻覚と現実の出来事が混在して描かれます。これによってノーマンと共に観客もどちらが真実か分からない状態に陥っていきます。

 

物語の中盤である秘密が明らかになり、「母親の強烈な束縛」がテーマになっていると分かります。その強烈に束縛した母親との記憶が残っている実家にノーマンを帰したことが、数々の惨劇の原因になっているので、それを決めた責任者出て来いとボヤキ漫才みたいなことを言いたくなります。

 

結局、狂人であるノーマンに真実が見えており、正常なはずの警察に真実が見えていないという皮肉めいたことが終盤で示されます。真実を知ったノーマンが取った行動を見れば、惨劇が繰り返される予感がします。

 

これまで数多くの続編が前作よりスケールダウンして失敗してきた歴史を思えば、続編である本作が失敗作ではないことは希少な例なのです。

 

★★★☆☆(2023年6月22日(木)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

 

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