どうも。無償の食べ物と娯楽で愚民を飼いならす古代ローマの「パンとサーカス」のうち、「サーカス」はテレビのニュース番組で優先して大谷翔平の活躍を報じることで現代日本にも生きています。しかし「パン」をもらえないのが悲しき日本の現実です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『モンスター・パニック 怪奇作戦』です。
氷河期の到来で破壊寸前のウモー星は、地球を征服すべく工作員を送り込んだ。彼らは地球人が持つ感情を弱点と考え、愛と恐怖をコントロールして全人類を支配しようとするが…(KINENOTEより引用)。1970年製作のスペイン・西ドイツ・イタリア合作で、日本劇場未公開作品。監督はトゥリオ・デミケリで、出演はマイケル・レニー、カリン・ドール、クレイグ・ヒル、パティ・シェパード、ポール・ナッチー、マヌエル・ド・ブラ。
ウモー星人は地球征服のため、伝説のモンスターたちを復活させます。そのモンスターたちがフランケンシュタインの怪物、ドラキュラ、狼男、ミイラ男なので、作り手がユニヴァーサル社のモンスター映画好きなのでしょう。
しかし、その扮装や特殊メイクの仕上がりがチープ過ぎです。本作と同年に公開された『ワルプルギスの夜 ウルフVSヴァンパイア』でも狼男役を演じたポール・ナッチーは、本作でも毛深いおっさんにしか見えない特殊メイクです。
ウモー星人役を演じるマイケル・レニーは、『地球の静止する日』でも宇宙人役を演じました。作り手の趣味や興行上の売りとして配役したのでしょう。しかし、過去の栄光にすがっているようで悲しいものがあります。
作り手の思いは理解できますが、「好きこそものの上手なれ」とならなかった作品です。
★☆☆☆☆(2023年5月19日(金)インターネット配信動画で鑑賞)
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