【映画評】痴漢地下鉄 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。「野党は反対ばかり!」と批判する与党支持者が、野党のやることを何でも反対して騒ぐという矛盾。自己を客観視できないほど無能なのでしょう。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『痴漢地下鉄』です。

 

地下鉄で知り合った痴漢二人が意気投合して痴漢稼業に励む。1975年公開のピンク映画。監督は山本晋也で、出演は久保新二、堺勝朗、峰瀬里加、土羅吉良、青山涼子(愛染恭子)、沢れい子、茜ゆう子。

 

山本晋也監督が常連俳優の久保新二と堺勝朗を主演にしたピンク映画です。ピンク映画で男優二人組が主演というのは珍しいです。大概は女優を看板にしますから。

 

山本監督は本作と同年に『痴漢電車』を作りました。劇中でサラリーマン役の久保がピンク映画館に入るシーンで、掲げられているポスターが『痴漢電車』です。現実と虚構のパラレルワールドが一つになったかのようです。すごいですねぇ!(©山本カントク)。

 

痴漢二人組はあの手この手で痴漢を実践していきます。エロショートコントの連打という感じです。『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう』はポルノではありませんが、似た雰囲気があります。そう思えば、久保がアレンに見えてくるから不思議です。

 

久保が演じるサラリーマンは婿養子で、義父が大会社の社長です。その義父が急死して社長職を継ぐことになっても、彼はその地位を捨て、堺が演じる相棒と痴漢の道を歩む決意をします。この男二人組が自由なアウトローとして生きるというストーリーは、アメリカンニューシネマ的なバディムーヴィーに通じるものがあるのです。ほとんどビョーキ!(©山本カントク)。

 

★★☆☆☆(2023年4月8日(土)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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