新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に移行したあとの感染者数の把握や公表などについて、厚生労働省は、国が毎日取りまとめて公表する「全数把握」をやめ、指定した医療機関に週1回報告してもらう「定点把握」に変更する方針を含む監視体制を12日に専門家の部会で示し、了承されました(NHK NEWS WEBより引用)。
定点把握の対象となる指定医療機関は約5,000となるそうです。現在、日本の医療機関(病院と一般診療所)は約110,000です。ざっくりと計算しても、5類移行する5月8日の後に報告される感染者数は、前週の20分の1になる可能性が高いです。
例えば5月7日の全国感染者数が10,000人の場合、5月8日の後に報告される全国感染者数が500人になり得るということです。数字だけ見れば、感染者数が激減しているので「コロナは終わった!」と勘違いする情弱バカがいそうです。
そして定点把握によって感染者数が前週比で100人増加した場合、実際には全国で2,000人前後も増加していると推測できます。この統計学的ロジックを理解できない情弱バカには、新型コロナウィルス感染再拡大の恐怖が伝わりません。
新型コロナウィルスについては政府の対応が変わっただけで、ウィルス自体は何も変わっていません。政府やマスコミは「ウィルスに対して強気で毅然とした態度を取れば、ウィルスは怖気づいて弱体化する」というオカルト精神論を垂れ流しているかのようです。
ウィルス感染対策に有効なのは科学的思考に基づく態度であり、その基礎になるのは数字で可視化されたデータです。全数把握から定点把握は、その数字を誤魔化す愚策になり得ます。その誤魔化しに気付かない情弱バカは、ノーマスクでウロチョロして感染再拡大の社会的リスクを爆上げします。
立川談志の名言に「バカは隣の火事より怖い」というのがあります。私は自己防衛のため、5類移行後もマスク着用など感染対策を怠らないつもりです。バカにはなりたくありませんから。

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