【映画評】ハスラー2 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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かつてのハスラー、エディは、あのミネソタ・ファッツとの死闘から25年が経ち、今はもう50代。現在は現役を離れ、シカゴを根城に気ままな生活を送っていた。そんな彼の目に、顔に似合わぬ鋭いキューさばきで容赦なく相手を打ち負かしているビンセントという若いハスラーの姿が止まった。彼の姿に若い頃の自分を重ねるエディ。彼はこの若者を、自分の手で最高のハスラーに育て上げようと決心するのだが……(Yahoo!映画より引用)。1986年日本公開作品。監督はマーティン・スコセッシで、出演はポール・ニューマン、トム・クルーズ、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、ヘレン・シェイヴァー、ジョン・タトゥーロ。
 
ポール・ニューマン主演のハスラー』の続編です。前作から25年後の公開で、劇中も同じ年数が経過しています。両作品でエディ役を演じたポールは、現実の自分と重なるところもあったでしょう。
 
若き天才ビンセントを演じるのは、本作と同時期に『トップガン』でブレイクしたトム・クルーズです。マーティン・スコセッシ監督が意図した演出なのか、本作のトムはダサいです。よく見ると眉毛が繋がっていたりします。言動や行動も生意気で、ムカつくキャラクター設定です。
 
ポールもトムも格好だけでも様になるように、ビリヤードの練習を積んで撮影に臨んだことでしょう。そして、CG合成が無い時代ですから、実際に演者本人が球を突くシーンでは何テイクも重ねたことでしょう。根気の要る撮影現場だったと思われます。
 
前作では純粋にビリヤードの技術を競っていたエディですが、本作では対戦相手を騙して金を巻き上げる技術もビンセントに教えます。この騙す技術というのが、ポールが主演した『スティング』を想起させます。本作は『ハスラー』の続編であることより、ポール・ニューマンの映画であることに重点が置かれているようです。
 
純粋にビリヤードが上手くなりたいビンセントに対し、狡く金を稼ぐ方法を教えるエディという構図が、何時しか一流の勝負師になったビンセントに対し、ビリヤードへの情熱を取り戻したエディという構図に変わっていきます。この構図の逆転が、本作の面白いところです。
 
★★★☆☆(2019年2月9日(土)DVD鑑賞)
 
本作によってビリヤードがブームになったバブルな日本でした。
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