先日、BSフジで『次課・長州の力旅』第2回という番組を観ました。「次長課長と長州力が、街を散策しながら日常に潜む様々なモノの魅力を学ぶ! 普段なら気にも留めないモノにほとばしる情熱を注ぐマニアたちの案内で、各ジャンルの「聖地」を散策!よくある散歩番組とは一線を画し、ベタな観光スポットには一切立ち寄らず、その道のマニアたちと共に新たな目線で街ブラを楽しむ。マニアの情熱に圧倒されながらも、徐々にその“熱”にはまっていく3人の姿も必見!人を強く魅了する“熱き力”を体感するアカデミックバラエティ」です(BSフジ番組情報より引用)。散歩番組に『タモリ俱楽部』的なマニアック性を加えた感じです。
しかし、メインは長州です。アントニオ猪木に対抗した維新軍のリーダーであり、1990年代新日の現場最高責任者であった長州です。私の世代だと、物凄く怖いイメージしかありません。UWFインターナショナルに対する「クソぶっかける!」や橋本真也に対する「タコ!コラ!」という威圧的な発言が記憶にあります。
ところが、あの頃からすっかり時が過ぎ、人間的に丸くなった長州を見てしまったのです。次長課長にツッコミを入れられてもキレることなく、番組に登場するマニアの話にしっかりと受け身を取る長州の姿に軽い衝撃を覚えました。途中で立ち寄ったそば屋で他の出演者に麦茶を注いであげるなんて! 長州、お前は噛みつかないのか⁉(前田日明に向けた発言のパクリ)。
まあ、新日時代の怖い長州像はプロとして演じたキャラクターだったのでしょう。日常的にあんな人間だったら、誰にも慕われませんからね。プロレス入りする前は専修大学レスリング部で活躍した長州なので、体育会系の掟を守り、テレビ界の先輩である次長課長や、各分野の先輩であるマニアに敬意を払っているという見方もできます。
それにしても、今の長州を見ていると、昔町内で滅茶苦茶悪くて怖かった不良が、結婚してマイホームパパになり、更に孫が出来て好々爺になってしまったような寂しさを感じずにはいられないのです。
怖かった頃の長州の姿を探してみましょう。