山椒の木に雌雄の別があることを、当ブログで初めて知った方がいると思います。どれが雌木か雄木かは開花によって判別されるので、発芽した時から3年以上の時間が必要です。この苗の状態では、まだ雌雄どちらか不明です。


山椒ビジネスの主力である実山椒は雌木から穫られるので、雌木が多くあってほしいのです。しかし、そんな私の思いが伝わっているのかどうか分からない山椒苗を、最短でも3年育てていかなければなりません。苗の時は毎日水をかけ、ある程度大きくなったら山椒園に移植して、毎年肥料を施します。それで開花して雄木だと分かれば、ちょっとガッカリします。
そうは言っても、これまでの集計によると雌雄の本数は半々くらいになっています。雌雄の割合が1:9になるという悲しい結果にはなっていません。自然界はバランスよくできているものですね。
それでも雌木を多めにしたいので、挿し木について試行錯誤しています。挿し木とは、成木から枝(挿し穂)を採取し、それを土に挿して山椒苗にする技術です。クローン栽培みたいなもので、雌木から採取した挿し穂からは雌木しか育ちません。この技術を会得するため、毎年実験しています。
雌木を増やすための努力を怠らない一方で、雌木には実山椒が育っており、これらの収穫も大事な仕事です。山椒大夫への道は長く険しいのです。


先行他社の山椒商品を参考にしています。