【映画評】呪怨 ザ・グラッジ3 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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シカゴで起きた一家惨殺事件の唯一の生き残りである小学生ジェイクが、精神病院で不可解な死を遂げた。その頃、東京では伽椰子の妹ナオコが、姉が夫に殺される悪夢に悩まされていた。シカゴの事件が伽椰子の怨念の仕業だと直感したナオコは、呪いの連鎖を断ちきるべく現地へと向かう。一方、事件が起きたアパートでは、管理人マックスの妹ローズが、不気味な白い少年の姿を目撃していた。やがて、アパートの住人たちが次々と死んでいき……(映画.comより引用)。2009年製作だが、日米ともに劇場未公開作品。監督はトビー・ウィルキンスで、出演はジョアンナ・ブラッディ、ギル・マッキニー、池端えみ、ジェイディ・ホブソン、マシュー・ナイト。
 
THE JUON/呪怨』、『呪怨 パンデミック』と続いたハリウッド版「呪怨」シリーズの3作目です。日本のビデオ版『呪怨』から、ずっと監督を務めてきた清水崇が降板しています。同じネタを撮り続けるのに飽きたのでしょう。そう考えると、「男はつらいよ」シリーズを46本も監督した山田洋次は凄いですね。
 
伽椰子の妹ナオコ役を演じる池端えみは、加山雄三の次女です。なるほど。光進丸が焼けた原因は、伽椰子の怨念の仕業ですな!(違います)。
 
本作は日米の「呪怨」シリーズの設定を受け継いでおり、従来と異なる恐怖演出を見せようと頑張っています。しかし、残念なのは各エピソードが時系列どおりになっていることです。日本版「呪怨」シリーズは、複数のエピソードを時系列どおりに構成せず、意図的に前後を入れ替えているのが特徴です。この手法により、観客は物語の謎や伏線を理解するため、頭を働かせなければならず、そこに伽椰子と俊雄が突然姿を見せるから、衝撃が増すのです。観客が理解し易いように、時系列どおりに構成したのであれば、その媚びや妥協は不要だったとしか言えません。
 
伽椰子と俊雄が猛威を振るい、アパートの住人や事件関係者が次々と死んでも、何とか一件落着というラストになっています。そしてホラー映画にありがちな続編の存在を匂わせるシーンまであります。しかし、ハリウッド版「呪怨」シリーズは本作で打ち止めとなり、その後の「呪怨」シリーズは日本に舞台を移すことになるのです。
 
★★☆☆☆(2018年5月10日(木)DVD鑑賞)
 
Jホラーブームの終焉を感じますね。
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