【映画評】TOKYO G.P. | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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夜の東京を舞台に壮絶なバトルを繰り広げる若者たちを描くバイオレンス・アクション(映画.comより引用)。2001年公開作品。監督は石井隆で、出演はZEEBRA、HIRO、HARU、鶴見辰吾、伊藤洋三郎、エンセン井上、真木蔵人。
 
元々ミュージックビデオとして作られた物を映画用に編集し直した作品です。ZEEBRA、HIRO(RISING SUN)、エンセン井上、真木蔵人とバッドボーイ揃いのキャスティングです(ZEEBRAとHIROは音楽集団カイキゲッショクでもコラボしています)。
 
命懸けのゲームに参加させられた不良たちが街を駆け抜けるという物語はウォリアーズ』に似ており、同作の舞台をニューヨークから東京に置き換えたという発想に違いありません。
 
本作最大の謎は、監督が石井隆であることです。確かに東京の街の空撮やハードな銃撃戦は『GONIN』であり、ゲームが金持ち相手の見世物で、その司会者(伊藤洋三郎)がセーラームーンのコスプレをしているのは『花と蛇』ですから、石井監督らしさは出ていると言えます。
 
しかし、何か足りないと思ったら、石井作品で定番である雨のシーンが一つもないのです。実際に東京の街でロケ撮影しているので、雨を降らすのは難しいとしても、後の『GONINサーガ』では、室内で防火用スプリンクラーを利用してまで「雨」の演出をしていました。何故その定番を排除したのでしょうか。
 
おそらくヒップホップやハードコアにウェット感は不要ということでしょう。まあ、石井監督はヒップホップやハードコアより、ちあきなおみが好きな人ですから。
 
☆☆☆☆(2018年3月28日(水)DVD鑑賞)
 
HIROはAIの夫です。
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