【映画評】007 スペクター | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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「スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンドは、そこに隠された謎を追って単身メキシコ、ローマと渡っていく。その過程で悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルキア・スキアラと出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を突き止めるが……(映画.comより引用)。2015年日本公開作品。監督はサム・メンデスで、出演はダニエル・クレイグ、クリストフ・ヴァルツ、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、デイヴ・バウティスタ、モニカ・ベルッチ、レイフ・ファインズ。
 
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役を務める「007」シリーズ第24作です。前作『007 スカイフォール』でM(レイフ・ファインズ)、Q(ベン・ウィショー)、マネーペニー(ナオミ・ハリス)という旧作でお馴染みのキャラクターが揃い、本格的な「007」復活となります。
 
クレイグは4度目のボンド役で、初登場の『007 カジノ・ロワイヤル』から大河ドラマのようにストーリーが繋がっています。だからと言って、前3作を観ていなければ楽しめないことはなく、本作だけでも十分に楽しめます(前3作も観ておけば、もっと楽しめますけど)。
 
何しろオープニング前の一仕事であるメキシコ編が、これだけで映画を1本作れるのではないかと思うほど、大規模な撮影になっています。メガ盛りの“前菜”です。その後、ローマ、オーストリア、モロッコ、ロンドンと世界を股にかけた“フルコース”を堪能できます。
 
今回のボンドは任務外で活動します。言わば休日出勤やサービス残業に当たります。また、ロンドン編になると、ボンドとボンドガールであるマドレーヌ(レア・セドゥ)だけでなく、MやQも協力するチームプレイになっていきます。任務外で達成困難な仕事にチームで立ち向かうのは、『ミッション:インポッシブル』シリーズに近いですね。超人的なボンドが一人で任務遂行する姿は、現代的ではないからでしょうか(「ボーン」シリーズのジェイソン・ボーンは単独行動なので、必ずしも時代に合わないと言えません)。
 
悪の組織スペクターが世界征服のために“情報”を狙うのは、現代的です。旧作であれば、核兵器や化学兵器を悪用するところです。ショーン・コネリーやロジャー・ムーアがボンド役だった旧作のキャラクターや設定を引き継ぎながら、時代に即したリアリティを加味するのが、今の「007」シリーズなのですね。
 
さて、近頃「007」シリーズ次回作の制作が囁かれています。本作の悪役オーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)は、その正体から(『オースティン・パワーズ』でネタにされている)“あの風貌”で次回作に再登場となるのでしょうか。また、不死身ぶりを見せつけたヒンクス(デイヴ・バウティスタ)は“鋼鉄の歯”を付け、パワーアップしての再登場となるのでしょうか。本作をたっぷり楽しんだ後も、何かと期待に胸膨らみます
 
★★★★☆(2017年11月11日(土)DVD鑑賞)
 
喪服の未亡人役のモニカ・ベルッチが相変わらずエロ美しいです。
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