【映画評】女刑務所 ザ・私刑 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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弟の身代わりに刑務所に入所したナオミは、欲情に飢えている女囚たちからさまざまな私刑を体験することになり…(「キネマ旬報社」データベースより)。1978年公開の成人映画。監督は高橋伴明で、出演は岡尚美、日野繭子、中野リエ、北沢万里子、坂口新子、下元史朗、磯貝一。
 
高橋伴明がピンク映画監督だった頃の作品です。高橋の奥さんは、女優の高橋惠子(旧・関根恵子)です。高橋の一般映画デビュー作『TATTOO[刺青]あり』で知り合ってからの結婚ですが、ピンク映画出身監督と有名美人女優の結婚に、当時の人たちは驚いたであろうと思います。
 
本作のエロ描写については、若松孝二作品とは異なり、「実用性」もあるように取り組んでいます。後に『愛の新世界』で日本映画初のヘアヌードに挑戦しただけのことはあり、エロにも力を入れています
 
女囚物というジャンルにおいて、日本映画における最高傑作が梶芽衣子主演の『さそり』シリーズであることは、大方の映画ファンが認めるところでしょう。本作の終盤で、出所したナオミが弟を殺した男に復讐する点は、明らかに『さそり』を意識しています。本作の主人公がナオミで、『さそり』の主人公がナミであることも偶然とは思えません。
 
しかし、製作費や主演女優の魅力などで越えられない壁があるため、『さそり』の出来には及ばないという結果になっています。
 
★★☆☆☆(2017年7月8日(土)DVD鑑賞)
 
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