【映画評】マンマ・ミーア! | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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エーゲ海に浮かぶギリシャの小島で、20歳のソフィは結婚式を間近に控えていた。母子家庭で育ったソフィの願いは父親とバージンロードを歩くこと。母親ドナの日記を内緒で読んだソフィは、父親の可能性がある母の昔の恋人3人に招待状を出すのだが……(映画.comより引用)。2009年日本公開作品。監督はフィリダ・ロイドで、出演はメリル・ストリープ、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド、ジュリー・ウォルターズ、ドミニク・クーパー、アマンダ・セイフライド、クリスティーン・バランスキー。
 
ABBA(アバ)のヒット曲で構成されたミュージカルを映画化した作品です。私個人としては、ABBAにそれほど思い入れがなく、劇中歌も「ああ、どこかで耳にした曲だな」と思う程度です。それゆえ、本作をある程度冷めた目で観ています。
 
後に『レ・ミゼラブル』にも出演するアマンダ・セイフライドは、本作でも高度なミュージカル適性を見せています。水着姿も披露しますが、何か娘っぽさが強く、合法的ロリ感があります。彼女は今後どんな女優人生を歩むのでしょうか(日本だったら安達祐実みたいな……)。
 
セイフライドが演じるソフィの父親候補の一人を、五代目ジェームズ・ボンドのピアース・ブロスナンが演じています。ミュージカル映画なので、歌ったり踊ったりしますが、素人目にも上手くないと分かります。何故この仕事を引き受けたのでしょうか。疑問です。
 
舞台版も演出したフィリダ・ロイドが、本作で映画監督デビューしています。舞台ミュージカルを映画化する場合、舞台の良さを残しながら、映画ならではの表現も加えるバランスが重要ですが、本作は成功していない気がします。舞台ではできないことをやろうとしたのか、役者に寄り過ぎたり、ワンカットが短かったりするシーンがあります。引いて全体を映したり、じっくり長回しにしたりした方が良かったのに。
 
本作は娘ソフィの結婚とともに、母ドナ(メリル・ストリープ)の「回春」も描かれます。しかし、知的なイメージのあるストリープがそれをやると、女性の権利主張をしているかのような堅苦しさが出ます。また、ミュージカル映画なので、ストリープもノリノリで歌い踊りますが、やはり彼女の知性が邪魔をします。会社の上司や学校のPTA役員を務める、いつもは真面目な年上の女性が、カラオケで弾けまくっている場に同席した時のような引き気味の空気になります。
 
以上は、あくまで私個人の感想なので、好きな人は好きなミュージカル映画だと思いますよ。
 
☆☆☆☆(2017年2月9日(木)DVD鑑賞)
 
フィリダ・ロイド監督&メリル・ストリープ主演では『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』もあります。
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