【映画評】引き裂かれたカーテン | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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東ドイツで新型ミサイルの理論が完成した。そしてその頃、アメリカの物理学者マイケルが、婚約者を伴って東ドイツに亡命してくる。だがそれは、ミサイル理論を盗み出すための、巧妙な作戦だった……(Yahoo!映画より引用)。1966年日本公開作品。
監督はアルフレッド・ヒッチコックで、出演はポール・ニューマン、ジュリー・アンドリュース、リラ・ケドロヴァ、ハンスイェルク・フェルミー、タマラ・トゥマノヴァ、ルドウィッグ・ドナス、ウォルフガング・キーリング。
 
東西冷戦時代に作られたスパイ・サスペンスです。題名の「カーテン」は、いわゆる「鉄のカーテン」のことですね。現代っ子に東西冷戦、ソ連、東ドイツというワードを聞かせても、どれほどリアリティを感じるでしょうか。
 
ポール・ニューマンが物理学者の役を演じています。しかし、ニューマンには不良キャラのイメージが強いので、違和感を拭いきれません。
 
東ドイツの登場人物のクセが凄いため、ニューマンとジュリー・アンドリュースの主人公カップルが目立たなくなっています。当時の東ドイツは秘密のベールに包まれていたので、どんな奇天烈なキャラクターもありだと思われていたのでしょう(ハリウッド映画で描かれる中国や日本も似たような扱いですけど)。
 
本作はアルフレッド・ヒッチコック監督50本目の映画作品です。当時のヒッチコックに往年のキレの良さはなく、ウォルフガング・キーリング演じるグロメクの殺害シーン以外は少々退屈気味になります。巨匠扱いされ、大作を任されるようになると、衰えが見え出すことについては、ヒッチコックも例外ではないということです。
 
★★☆☆☆(2016年10月18日(火)DVD鑑賞)
 
現代っ子が初期『ゴルゴ13』を読んだ時、どれほど実感を伴って理解できるでしょうか。
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