【映画評】死霊のはらわた(2013年版) | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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薬物依存症のミアは、リハビリのため兄や友人たちと5人で山奥の小屋を訪れるが、そこで禁断の「死者の書」を見つけて死霊を甦らせてしまう。姿なき死霊にとりつかれたミアは豹変し、次々と仲間たちを襲っていく(映画.comより引用)。2013年日本公開作品。監督はフェデ・アルバレスで、出演はジェーン・レヴィ、シャイロー・フェルナンデス、ルー・テイラー・プッチ、ジェシカ・ルーカス、エリザベス・ブラックモア。
 
サム・ライミの監督デビュー作にして、世界中に名を轟かせた傑作スプラッター・ホラー『死霊のはらわた』のリメイク版。呪文と唱えると「邪悪なもの」が復活するという基本設定以外は、大幅にアレンジされています。
 
そうは言っても、ライミが製作にいるので、オリジナル版は踏襲されています。「邪悪なもの」が近づいて来る時のカメラワークや、主人公ミア(レヴィ)がオリジナル版でブルース・キャンベルが演じたアッシュと似た目に遭うことです。
 
またオリジナル版だけでなく、近年のライミ作品からの影響もあります。ライミが監督した『スペル』の「ゲロぶっかけ攻撃」を見せます。終盤に登場する「邪悪なもの」の外見と動きが、ライミ製作総指揮の『THE JUON/呪怨』の伽椰子にそっくりです。
 
そのようにオリジナル版(ライミ作品)を踏襲しながらも、オリジナル版とは別物になっています。ライミは、ホラー映画にスピート感とハイテンションを持ち込んだオリジナル版で注目を浴びました。しかし、本作はそれに乏しく、R-18指定の人体破壊スプラッター描写だけが売りになっています。ライミ特有の陽気なバカバカしさを感じません。
 
その人体破壊スプラッター描写は、CGを用いず、特殊メイクだけで作られたという、こだわりがあります。低予算だったオリジナル版へのオマージュなのか、昨今のCG依存傾向への批判なのかは分かりません。オリジナル版のファンは、本作に対して不満なようですが、私はそのこだわりも含めて悪くないと評価します。
 
★★★☆☆(2016年6月25日(土)DVD鑑賞)
 
ブルース・キャンベルはTVドラマ『死霊のはらわた リターンズ』で帰ってきました。
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