
歴史のテストのためにタイムマシーンに乗って過去を旅するふたりの少年の冒険を描くコメディ映画(映画.comより引用)。1989年日本公開作品。監督はスティーヴン・ヘレクで、出演はキアヌ・リーヴス、アレックス・ウィンター、ジョージ・カーリン。
キアヌ・リーヴスは本作で全米の人気者になったそうです。おバカで頼りない高校生役からは、暴走バスから乗客を救助したり(『スピード』)、機械の支配から人類を解放したり(『マトリックス』)という後年の活躍を想像できません。
全体的に1980年代の軽いノリで作られているので、好き嫌いが分かれそうです。事ある度に、ビル(ウィンター)とテッド(リーヴス)の二人が一緒に台詞を発する演出は、当時なら許せても、今だと叩かれるでしょう。
細かく言えば、ツッコミどころの多い作品です。時代も国も違う偉人間の言語コミュニケーションや、このジャンル特有のタイム・パラドックス問題が気になります。コメディだから大目に見るべきでしょうが。
タイムトラベルした各時代のセットがよくできていたのも気になりました。それほど大規模予算の映画とは思えないからです。日本で言うところの日光江戸村や長崎ハウステンボスみたいな施設を借りたのでしょうか。
コメディ映画でありながら、二つの教訓を得ることができます。一つは、歴史上の偉人はその時代を生きたからこそ偉人になったのであって、現代を生きたところで偉人になるわけではないということです。もう一つは、世界中がビルとテッドのような、おバカだらけになれば、意外と平和な社会になるかもしれないということです。
★★☆☆☆(2016年2月22日(月)DVD鑑賞)
千葉真一ファンで味噌ラーメン好きのキアヌは、きっと良い奴です。