【映画評】スリーパー | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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200年間眠り続けた男が思いがけなく未来社会で眼をさまし、慣れぬ世界で悪戦苦闘するSFコメディ(映画.comより引用)。1974年日本公開作品。監督・主演はウディ・アレンで、出演はダイアン・キートン、ジョン・ベック、メアリー・グレゴリー。
 
今ではラブコメディが多いアレンの初期作品です。社会風刺が効いています。チープな作りは、コメディというよりTVコントに近いです。アレンは映画デビューする前、TVバラエティの放送作家やコメディアンをやっていたので、不思議なことではありません。
 
コメディアンとしてのアレンの見せ場は、スラップスティック(ドタバタ劇)的なシーンです。そのシーンになると、サイレント(無声)でBGMだけになります。これは、名コメディアンにして映画監督のチャールズ・チャップリンを意識したものと思われます(アレンもチャップリンもユダヤ人ですから)。
 
後にアレンと共に『アニー・ホール』などで高評価を受ける、キートンとのコンビネーションが良いです。まあ、二人はプライベートでもパートナー関係にあったそうですから、息はピッタリでしょう。
 
ラストで「科学も政治も神も信じないで、何を信じるの?」とキートンに問われたアレンは、「セックスと死」と答えます。老いてもなお皮肉屋のアレンらしさの原点が見られます。
 
★★☆☆☆(2015年3月30日(月)DVD鑑賞
 
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