「国の借金」について素人がシンプルに考えてみる | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

14年末の国の借金1029兆円 1人当たり811万円

 財務省は10日、短期の借入金などを含めた国の借金の残高が、2014年末に1029兆9205億円あったと発表した。歴史的な低金利で国債の利払い費が抑えられているにもかかわらず、前年末より11兆9746億円増えた。国民1人あたり約811万円の借金を抱えている計算になる。

借金残高は四半期ごとに発表される。14年末の借金の内訳は、国債が874兆円、銀行などからの借入金が55兆円、為替介入などに備えて発行する「政府短期証券」が100兆円だった。14年9月末に比べると、一時的な資金不足を補う政府短期証券の発行が減り、借金残高は8兆9945億円少なくなった。今年3月末には政府短期証券の発行を再び増やすため、1062兆7千億円に膨らむ見込みだ。

毎年の政府予算の4割超を借金に頼っているため、長期的には国の借金は増え続けており、この10年で300兆円近く増えた。ただ、この1年間の増加幅は、08年のリーマン・ショック後では最も小さい。日本銀行が「異次元の金融緩和」のために市場から巨額の国債を買い入れ、品薄になった国債の価格が上昇(金利が低下)しているからだ。歳出カットや増税による財政再建の道筋はまだ示されていない(Yahoo!ニュースより)。
 
【ここから私の意見】
 
「国の借金」が増えている!? これは一大事です。経済素人の私なりに考えてみました。
 
まず「借金」を定義しましょう。誰かが誰かにお金を貸します。貸した側が債権者で、借りた側が債務者です。できれば(多重)債務者にならない人生を送りたいです。「国の借金」の大半を占める国債の場合、日本政府が債務者で、国債保有者が債権者になります。国債保有者は日本政府に取り立てできるという優位な立場にあります。
 
それでは国債保有者は誰か? 財務省が公表したデータがあります(https://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/breakdown.pdf#search='%E5%9B%BD%E5%82%B5+%E5%86%85%E8%A8%B3')。最も多くを占めるのは民間銀行等です。海外の保有率の3倍以上あります。民間銀行は手元にある現金が余っている場合、誰かに貸します(融資)。金庫に山積みになった現金を眺めて、「ボクお金持ちだもんね~」とニヤニヤしているバカはいません。融資先として最も信用があり、確実に金利が付くのは日本政府が発行する国債です。だから、民間銀行は国債を買います
 
それでは、民間銀行にある現金は誰のものか? これは企業や家計の預金です。私たちは銀行にコツコツと預けたお金を、いつでも引き出すことができます。この場合、銀行が債務者で、国民が債権者ということになります。
 
以上の債権債務関係をまとめると、日本政府が債務者で、国民が債権者という関係になります。はて? 国民が債権者ならば、「国民1人あたり約811万円の借金」という表現はおかしくないですか? 債権者と債務者の関係が逆転しているような気がします。「国の借金」って何か国民を騙そうとしていませんか?