【ワシントン=井上陽子】戦後70年に当たる今年、米女優アンジェリーナ・ジョリーさんが監督を務めた映画「アンブロークン(原題)」が話題を集めている。
ただ、同作は1月30日から中国で公開されており、旧日本軍の「残虐性」が描かれているため、制作側の意図を離れて反日感情が高まる可能性も指摘されている。
米国ではこれまでも、第2次大戦の激戦地である硫黄島の戦いを描いた「硫黄島の砂」(1949年)や、「太陽の帝国」(87年)、「パール・ハーバー」(2001年)など、日本にまつわる戦争映画が数多く作られてきた。
真珠湾攻撃の際に、日本側の予告が遅れた点などをとらえ、中には、旧日本軍の「卑怯(ひきょう)さ」や「残酷さ」を強調したものも珍しくない。
一方、クリント・イーストウッド監督による2部作「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」(06年)は日米両国の視点から中立的に描いた作品として評判となった。南カリフォルニア大のリピット水田堯(あきら)教授(映画論)は「『硫黄島からの手紙』など、むしろ、こうした傾向が珍しかった」と語る。
「アンブロークン」は、米国で昨年のクリスマスに公開され、全米3300館以上で上映された。米国以外でもすでに30か国以上で公開されている。日本での公開は未定だ。
だが、映画には旧日本軍による虐待を強調した場面がある。さらに、映画の原作となった小説では「(捕虜が)生きたまま食べられた」などの極端な描写もある。映画には、この場面はないが、こうした点から、日本では、反日的な映画と受け止められ、警戒がある。日本の外務省関係者の間でも、制作時から映画の内容に懸念の声が出ていた。
旧日本軍による虐待の場面について、リピット教授は「古くからある描き方で、新しさは感じなかった」と指摘。その一方で、ハリウッドの映画業界は近年、中国市場に注目しているとし、「中国で好まれる映画であることは確かだ。制作側に反日の意図がなくとも、利用される可能性はある」と分析している(Yahoo!ニュースより)。
ただ、同作は1月30日から中国で公開されており、旧日本軍の「残虐性」が描かれているため、制作側の意図を離れて反日感情が高まる可能性も指摘されている。
米国ではこれまでも、第2次大戦の激戦地である硫黄島の戦いを描いた「硫黄島の砂」(1949年)や、「太陽の帝国」(87年)、「パール・ハーバー」(2001年)など、日本にまつわる戦争映画が数多く作られてきた。
真珠湾攻撃の際に、日本側の予告が遅れた点などをとらえ、中には、旧日本軍の「卑怯(ひきょう)さ」や「残酷さ」を強調したものも珍しくない。
一方、クリント・イーストウッド監督による2部作「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」(06年)は日米両国の視点から中立的に描いた作品として評判となった。南カリフォルニア大のリピット水田堯(あきら)教授(映画論)は「『硫黄島からの手紙』など、むしろ、こうした傾向が珍しかった」と語る。
「アンブロークン」は、米国で昨年のクリスマスに公開され、全米3300館以上で上映された。米国以外でもすでに30か国以上で公開されている。日本での公開は未定だ。
だが、映画には旧日本軍による虐待を強調した場面がある。さらに、映画の原作となった小説では「(捕虜が)生きたまま食べられた」などの極端な描写もある。映画には、この場面はないが、こうした点から、日本では、反日的な映画と受け止められ、警戒がある。日本の外務省関係者の間でも、制作時から映画の内容に懸念の声が出ていた。
旧日本軍による虐待の場面について、リピット教授は「古くからある描き方で、新しさは感じなかった」と指摘。その一方で、ハリウッドの映画業界は近年、中国市場に注目しているとし、「中国で好まれる映画であることは確かだ。制作側に反日の意図がなくとも、利用される可能性はある」と分析している(Yahoo!ニュースより)。
【ここから私の意見】
アンジェリーナ・ジョリー監督の本作は、未だ日本での公開が決まっていません。2008年の『靖国 YASUKUNI』上映危機騒動と同じですね。作品を観てもいない連中に「反日映画」のレッテルを貼られ、右翼による映画館周辺の街宣活動、匿名の嫌がらせ電話攻撃により、トラブルを恐れた映画館が上映中止する事態に陥ったという騒動です。映画館側としては、お客様の安全や業務への支障を考え、大人の判断をしたのでしょう。事務所前でのデモ抗議などの妄動による自社株価下落を回避するため、謝罪文を出した東証一部上場企業アミューズと同じ判断です。
作品を観ることなく、毀誉褒貶を評価する人間はバカです。わざわざ渡航して映画を観ることができない、普通の日本人である私は、本作が「反日映画」であるかの判断ができません。もし観ることができ、国辱クソ映画と評価すれば、ボロカスに酷評します。怒りの矛先が作品だけでなく、何故かアンジーのパートナーのプラッド・ピットに向かうほど叩くでしょう。しかし、作品を観ていないので、それはできません。本作が日本未公開なので、ほとんどの日本人が同じ態度だと思います。賢明な判断です。
本作の日本公開を阻止しようとしている連中は、こう思っているのでしょう。「こんな反日映画を日本国民に観せたら、自虐史観に洗脳され、愛国心を失ってしまう。聡明な愛国者である自分は、この謀略に気づいた。だから、いかなる手段を用いてでも公開を阻止しなければならない!」と。バカですか? 映画一本で壊れるようなヤワな愛国心ならば、初めから無くていいです。きちんと地に足をつけて生活を営んでいる日本国民は、不確かな観念遊びに明け暮れることなく、確かな愛国心を身につけています。自分だけが選ばれた民であるかの如く、高みに立って民衆を啓蒙しているつもりの愛国バカが騒ぎます。そんなことをしたところで、自己満足なだけで、現実の惨めさは変えられないのに。
テロリスト国家である北朝鮮は、金正恩氏暗殺コメディ映画の公開をサイバーテロで封殺しようとしました。フランスのイスラム過激派は、イスラム風刺画を掲載した新聞社を暴力で潰そうとしました。「テロとの戦い」への参加に積極的な日本政府を熱狂的に支持する人間が、テロリストと同じ愚行をするなんて、目糞鼻糞でおかしくないですか?