20年にわたって欧州映画を紹介してきた「大阪ヨーロッパ映画祭」の今年の開催が見送られることになった。8日、映画祭の事務局が大阪市内で記者会見を開き、明らかにした。映画祭事業費のうち700万円を負担していた大阪市が実行委員会からの撤退を決めたほか、スポンサー不足など資金難が理由という。
同映画祭は平成6年にスタートし、主に毎年11月の約1週間の期間に、欧州の最新作や名作などを上映してきた。昨年は、今年のアカデミー賞にノミネートされたベルギー映画「オーバー・ザ・ブルースカイ」など日本未公開だった映画も多数登場。関連イベントも開かれ、延べ約4万人が訪れたという。
大阪市によると、同映画祭の昨年度の総事業費は約1800万円、同市はこのうち700万円を「分担金」として負担した。同映画祭の取り組みについて一定の評価をしつつも、昨年は子供向け、一般市民向けのイベントがほとんどなくなったとし、「市民に直接還元できる要素が少なくなり、税金の投入は厳しい」と撤退を決定。
事務局は今年度、市に公募型助成金の申請をし、200万円の助成が決まっていたが、この助成の金額が少なく、事後交付であることから開催は難しいとして見送りを決定した。
記者会見で、昨年まで実行委員長を務めたパトリス・ボワトーさん(54)は「楽しみにしてくれていたファンには申し訳ない。時期を延期してでも開催したかったが、難しかった」と説明。
来年以降、「何らかの形で続けたい」と再開を摸索しているが、現段階でめどはたっておらず、「文化芸術への理解が広がってほしい」などと話した。
昨年度の大阪市の文化事業費は4億3千万円、今年度は3億7千万円と減少。文化予算の再構築が進んでいる。
一方、大阪市は子供向けのイベントや字幕講座などを設けている「大阪アジアン映画祭」は公益性があるとして、今年度も継続して約2900万円の分担金を計上している(Yahoo!ニュースより)。
同映画祭は平成6年にスタートし、主に毎年11月の約1週間の期間に、欧州の最新作や名作などを上映してきた。昨年は、今年のアカデミー賞にノミネートされたベルギー映画「オーバー・ザ・ブルースカイ」など日本未公開だった映画も多数登場。関連イベントも開かれ、延べ約4万人が訪れたという。
大阪市によると、同映画祭の昨年度の総事業費は約1800万円、同市はこのうち700万円を「分担金」として負担した。同映画祭の取り組みについて一定の評価をしつつも、昨年は子供向け、一般市民向けのイベントがほとんどなくなったとし、「市民に直接還元できる要素が少なくなり、税金の投入は厳しい」と撤退を決定。
事務局は今年度、市に公募型助成金の申請をし、200万円の助成が決まっていたが、この助成の金額が少なく、事後交付であることから開催は難しいとして見送りを決定した。
記者会見で、昨年まで実行委員長を務めたパトリス・ボワトーさん(54)は「楽しみにしてくれていたファンには申し訳ない。時期を延期してでも開催したかったが、難しかった」と説明。
来年以降、「何らかの形で続けたい」と再開を摸索しているが、現段階でめどはたっておらず、「文化芸術への理解が広がってほしい」などと話した。
昨年度の大阪市の文化事業費は4億3千万円、今年度は3億7千万円と減少。文化予算の再構築が進んでいる。
一方、大阪市は子供向けのイベントや字幕講座などを設けている「大阪アジアン映画祭」は公益性があるとして、今年度も継続して約2900万円の分担金を計上している(Yahoo!ニュースより)。
【ここから私の意見】
橋下市長は文楽の補助金も廃止しようとしています。何らかの利益が出ないと文化事業は廃止すべきだという考え方のようです。すなわち、市場原理を文化芸術に持ち込むということです。
元々文化芸術は生活の余剰であり、はっきり言えば無駄なものです。しかし、その無駄に人の心は魅せられ、癒されるのです。
食器を例に取りましょう。古今東西、食器には様々な装飾が施されてきました。美しい模様が描かれた陶磁器や、手触りの温かい木漆器などです。これらは単なる栄養摂取行為である食事を楽しいものにし、一時の癒しを与えてくれます。しかし、市場原理を徹底するならば、丈夫で腐食しない無地のプラスチック製食器の方が適当です。何しろコストカット最優先ですから。
生活の隅々まで市場原理を徹底しましょう。食器は無地のプラスチック製で、献立は栄養が摂取できればいいから、味や彩りは一切気にしない。衣服は無地で動きやすいものがいいから、中国の人民服みたいなシンプルさで。髪型は散髪回数を減らすため、できるだけ短髪に。家具は装飾のないもので、住居はコンクリートの打ちっぱなしになります。
これって刑務所とか強制収容所の生活にそっくりですね。橋下市長の目指す理想郷は、そのような世界なのでしょうか。