高校の授業における環境教育 | 圭一ブログ

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圭一のブログです。1984年宮崎県生まれ

今日は誕生日でしたが、いつもどおりアニマルプラネットを観ています。

いつもどおりライオンがガゼルを捕食しています。


話は変わりますが、ゼロを見つけたインド人も数には強いですが

お坊さんにはかないません。

仏典に登場する数の単位で、

最大のものは「不可説不可説転」というのですが、これがなんと

10の37218383881977644441306597687849648128乗だそうです。

googleの元ネタになった西洋の最大単位グーゴル(10の100乗)も

裸足で逃げ出すほどです。


ちなみに最小の単位は涅槃寂静で、10のマイナス24乗だそうです。

若者の間で流行しないかな。わたしいまちょうねはんじゃくじょう!みたいな。


先日、一歳年下で現在地元で教育実習をしている従兄弟から電話がありました。

授業で環境問題について取り上げるので、いろいろ教えてほしい、

というかコンテンツを一緒に考えてほしいというものでした。


対象は第二高校の生徒、

つまり素行に問題があったり経済的な理由から働きながら勉強をしている

中学生よりは年上の人々です。


環境問題の授業の公式な指導要領があるそうなのですが、

これがとにかくめちゃくちゃでびっくりしました。

一時間の授業の中で、

地球温暖化、酸性雨、熱帯雨林の減少、砂漠化、生物多様性、

さらに「オゾン層の破壊」「放射性物質の引き起こす影響」まで

全部教えねばならないというのです。


まずは導入です。年齢もモチベーションもバラバラな集団を

一発で環境問題の虜にする強烈な奴が、多少強引でも必要です。

そこで、我々はカトリーナをはじめとする近年の異常気象を選びました。

しかし海の向こうの出来事です。

18歳のかつての僕がそうだったように、延岡市から外の世界のことを

リアルに想像することは、彼らには困難だと思われます。


そういえば3年ほど前、延岡市に竜巻が襲来したことを思い出しました。

そのとき従兄弟の車のガラスは無残にも割れ、

100メートル向こうの家の倉庫が飛んで来たり、

さらに祖父母の家の屋根はぶっ飛びました。

こうして導入は「先生の家の3年前の被害写真」に決まりました。


さて此処からが大変です。

地球温暖化、酸性雨、熱帯雨林の減少、生物多様性、砂漠化、

オゾン層の破壊、放射能・・・

まとめの時間なども考慮すると、

一つの問題あたり二、三分しか語る時間はありません。


そこで、「Think globaly Act Locally」の精神を用いることにしました。

全ての問題を、地球規模から延岡市の問題にすりかえるのです。

温暖化は「ジャスコが水没し、方財町もなくなってしまう」ということにして

(ジャスコ=延岡市民の唯一のお出かけスポット。海は遠くもなく近くもない)

(方財町=そこに行く手段は古い一本の橋だけという出島みたいな地域)

生物多様性は「鳥などがいなくなり植物が壊滅し愛宕山がなくなってしまう」

ことにしたり(愛宕山=延岡市唯一のデートスポットらしいデートスポット)

一つ一つ片付けていきました。


しかし「オゾン層の破壊」これには参りました。

これはもう強引というより無理やり納得させるしかないということで

実は「ラッパー志望」の従兄弟と二人、急遽作詞作曲をすることにしました。

完成したリリックの内容は、要約すると

「延岡市は渋谷になる 渋谷はニューヨークになり ニューヨークはアフリカになる」

といういろんな意味で非常に微妙なものになってしまいました。

すでに「ラッパー先生」というあだ名が付いている彼は、

きっと教壇でこのラップをやるのでしょう。生徒は幸せものだと思います。


予断ですが私が教育実習に行ったのあだ名は、地産地消の授業の為に

本物のニンニクを大量に持ち込んだところ、一部の生徒がそれをすりつぶし

異臭騒ぎに発展したことから「ニンニク先生」でした。


そして放射性物質。

私も相当頭をひねって考えたのですが、どうしてもいい案が出てきません。

すると突然従兄弟が

「昔Dragon Ashの曲で『チェルノブイリに悲しい雨が降る』ってあったやん!

 あれをを歌えばよくねえ?!」と言い出しました。

さすがはラッパー先生です。

私は、それがいい、それが一番いい、と言いました。


どんな授業になったのか、楽しみです。

環境教育って本当に難しいですね。