不法投棄のおそろしさ | 圭一ブログ

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圭一のブログです。1984年宮崎県生まれ

先日、仕事の関係で不法投棄などを扱っているジャーナリストさんと

話をする機会があった。

モスバーガーのすみっこで、大量の動画や写真を見せてもらった。


廃棄物の問題ってのは昔からあって、

環境問題といえばゴミって感じがするから、

めちゃくちゃ有害な物質はもう出なくて、不法投棄があったとしても

周辺住民とか地球環境に甚大な被害を与えるようなことは

あんまりないんじゃないかって、

なんとなくそんなに心配しなくてもいいんじゃないかという気がしてた。

不法投棄の問題は、排出者である企業の信用がぐらつくことが

一番の問題なのかなあと感じてた。


人間の想像力はちっぽけだなあ。

処理場とその周りの山が写っているだけの写真があって、

別になんてことはない写真なんだけど、

その山全てが廃棄物で出来ているって言われたら、

全然見る目が変わってしまって、地獄絵図のように見えてきた。


ドラム缶から謎の液体が流れ出していて

地面が毒々しい色になっていたり、

だだっぴろい敷地全部に謎の油の塊が散乱していたり。

ラインの向こうはダイオキシンの濃度が世界一高い場所なんだけど

マスクもせずに付近で作業をしている人たちがいたり。


中国の農村とか、ゴミの山をあさって生きてるアフリカの人とか

TVで観る分には、TVの中の話でしかないけれど

同じ世界の話なんだと気付いた。


岡山のある団地は、昔の不法投棄の跡地の上にあって

10センチ掘ったら黒い水が湧き出して来るんだと。

完全に油の層になっているから、だんだん家が沈んでいって、

家の壁とかあらゆるコンクリートにひびが入ってる。

ガスがちょっとずつ漏れ出していて、

地面にライターを近づけて火をつけたら、青い火がつくんだって。

木を植えても枯れてしまうし、

家の床下には硫酸の塩が浮き上がってくる。

いきなりぶっ倒れる人もいるんだと。


しかもそういう状態の原因となった行為が

廃棄物処理法が出来る以前のことで、

企業の責任を追求できないこともあるんだって。


ある島では、長い間いろんな廃棄物を適当に野焼きして

そこら中にほっぽり出していて問題になっていたんだけど

野焼きをしていた時、上を飛んでいたカモメが

よく落ちてきたんだって。

そんで、野焼きの作業をしていた人たちは、

今はもうガンでみんな死んだって。

その島の海は、不法投棄の現場の反対側では

今もすごい綺麗なんだって。